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無人の異世界開拓記~女の子達と街作り~  作者: オリオン
第5章、休まず次の作業に
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化け物掃除

昔の人間達の遺物の罠にかかってしまい、一時はどうなるかと思ったが

この調子で化け物を撃破すれば、この場所から逃げることだって出来るだろうな。


「・・・そら!」

「っと、てい!」


俺達は順調に化け物共を撃破していった、やっぱり安希が居ると心強いな。

あいつは行動力も攻撃力もある、弱点はどんだけ攻撃力が高くなっても、人間であるって事だ。

魔物の一撃でもかなりのダメージを食らうし、結構粘るとは言え、長い間戦えばバテる。

だから、そのサポートが俺って事だ、意外と俺達は良いチームなのかも知れない。


「よし! 順調!」

「そうだな、でも、油断だけはすんなよ、お前は人間だ、怪我をしたら、動けなくなるからな」

「大丈夫! すぐ治るって!」

「治ろうが食らいすぎれば死ぬんだ!」

「わ、分かってるよ、油断はしない」


結構前からあいつは自分の事を軽んじている気がする、ブルームーンの日以降か?

あまり無理をして、突撃しないで欲しいもんだな。

うーん、そうだな・・・今度からあいつ1人で行動させるのは止めさせた方が良いか。

今度からは釣りの時も佐奈に引っ付いてもらうか。


「まぁ、援護はするから、突っ込むなよ!」

「分かったよ」


安希はそう言い、周りの化け物達を撃破していった。

やっぱ、突っ込みすぎると強いな、流石は安希だ。

それからしばらくして、俺達はようやく最後の化け物を撃破することが出来た。


「はぁ、はぁ、これで・・・全部?」

「みたいだな、お疲れさん」

「兄ちゃん、そっちは大丈夫だった? 何体かそっちに行ったけど」

「それは大丈夫だ」


俺の方にも何体か化け物共がやって来たが、そこは何の問題も無かった。

矢を射たら即死、じゃなかったから少しは厄介だったが、俺にはナイフがあるからな。


「身体能力を強化されてないのに流石だね」

「家を建てたりして筋力は付いたんだ」

「あはは、そうだよね、こっちに来る前は兄ちゃんあまり力無かったのに」

「今は結構力が付いた、まぁ、お前ほどじゃないがな」


安希はたった1日で多分、元の世界の誰よりも力持ちになってるからな。


「そうだね、じゃあ、あの奥の方のうるさい置物も何とかしないと」

「あぁ、多分、あの石像がスイッチなんだろうし」


化け物の群れを撃破した後も、後ろの門は開いていない。

となると、あの置物が何か関係しているはずだ。


「うーん、何処を押したら止まるんだろう」

「何処にも押せそうな場所はないし・・・」


俺達はその石像をじっくりと調べてみたが、何処にも押せそうな場所はなかった。


「うーん・・・まぁ、いいや、とりあえず押しちゃえ!」


安希はそう言い、とりあえず石像を思いっきり押した。

すると、その石像が動き、地下に向かう階段が出てきた。

何かRPGとかだと良くあるけど・・・この世界の元住民達は意外とそういう趣味だったのか?


「おぉ、RPGだ、私がやってたゲームでもこんな仕掛けがあった!」

「俺のやってたゲームでもあったな」

「て言うか、私達同じゲームしかしてないじゃん、私が経験したことは兄ちゃんも経験してるって」

「あぁ、そういえばそうだったな、良く覚えてたな、安希」

「普通は覚えてるよ・・・兄ちゃんが忘れっぽいだけ」


あぁ、言われた、しかし、そうだな、考えてみれば安希は俺が買ったゲームしかやってなかった。

テレビも同じもんしか見ないし、やっぱり兄妹だからな、好きな物が同じなんだろう。


「まぁ、良いよ! さぁ、この中に行こう!」

「馬鹿言うなよ、俺達の目的はあくまで・・・っておい! 何進んでるんだよ!」

「だって! 隠し通路だよ! わくわくだよ! この中絶対にお宝とかあるよこれ!」


安希は目をキラキラさせながらそう叫んだ。

あんなにテンションが高くなるなんて・・・よ、予想外だ。

あいつ、あんな感じの性格だっけ? 確かに何事にも興味を示す奴だったが・・・

あぁ、もう、そんな事を考えてる場合じゃなかった! あいつまた勝手に!


「わ、分かった! 俺も行くって! だから先々行くな!」

「じゃあ、早く来てよ! 私はわくわくが張り裂けそうだからさ!」


こうなったら説得は無意味だろう、無理矢理引っ張っても、あいつの方が力があるしよ・・・

はぁ、まぁ、あいつが危ない目に遭うのは避けたいし、仕方ない。


「一応この中に入る前に条件がある」

「何? 言ってみて!?」

「えっと、ちゃんと警戒しながら進んでくれよ?」

「勿論! 隠し通路の向こうは危険が一杯なのが基本だからね!」

「分かってるんなら入ろうとか言うな」

「危険をくぐり抜けた先にある、すごく豪華な財宝・・・ふふふ、胸が躍るよ!」


こいつ、こうなると何か本当に暴走するな・・・はぁ、ま、良いか。

それにしても、ずっと前から思ってたが、なんでRPGの隠し通路ってあんなに危険だらけなんだ?

普通に考えて、財宝を置いているならもう少し安全な感じにしないと宝まで行けないってのにさ。

あぁ、確かこう言う場所の魔物ってガーディアンってのが多いよな。

そうか、じゃあ、もしこの先に魔物が居るとしたら・・・


「出発!」

「あ! また勝手に!」

「がぎゃぁ!」


扉を開けると、そこはさほど大きくない空間で、そのど真ん中に馬鹿でかい鳥のような奴が居た。

あぁ、うん、そうだよな、普通に考えて、隠し物なら近い場所置いてあるよな。

それで、その近い場所を守る、確定的なギミックなんて、自分が手懐けた凶暴な生き物だよな・・・

これは・・・もう逃げる方が良い気がしてきたぜ・・・

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