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無人の異世界開拓記~女の子達と街作り~  作者: オリオン
第1章、異世界に飛ばされて
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ご飯を求めて

目が覚めた、俺は葉っぱのベットの上で眠っていた・・・

そういえば異世界に転移されたんだったな、あれが夢だったらさぞよかっただろうによ。

何でこんな生きるのも大変な世界に飛ばされたんだか・・・

グゥ・・・お腹の音が鳴り出した、そういえば、昨日から何も食ってなかったな。


「腹減ったな・・・」


俺は小さく呟いた、これが結構無意識に出た言葉だ、はぁ、今更飯のありがたみが分かった。


「あぁ、兄ちゃん、起きたんだ、おはよう」


お腹の音を鳴らしながら安希が俺に挨拶をしてきた。

そういえば、安希も一緒に来たんだよな、この誰もいない異世界に。


「あぁ、おはよう、お前も腹減ってんのか?」

「当たり前じゃん、昨日から何も食べてないし・・・」


俺達は元気が無かった、腹も減ってるし、こんな状況だし、当然だが。


「じゃあ、飯を探しに行くか」

「うん、そうだね」


俺と安希は寝床にしていた洞窟から出て、食べ物を探し始めた。

しかし、食べ物と言っても人間がいない世界だ、そこら辺に落ちてるわけが無い。

俺達はそこら辺を走り回っている豚とか牛を捕まえて食わないといけない。


「豚か牛を捕まえないといけないんだ」

「牛とか豚だけじゃなくて、猪もいるな」

「猪は危ないよ、ここは牛が良いんじゃないかな」

「馬鹿言え、牛だって危ないだろ・・・」


そうなってくると、今、1番安全に捕まえられるのは牛でも猪でも無い、豚だ。

しかし、野生の豚は凶暴だと聞く、そう考えると、豚も駄目だ。

だったら選択肢は1つ、気になっている果物を食うしか無い。


「おい、あそこにリンゴがあるぞ」

「本当だ、でも、届かない」

「じゃあ、折るか?」

「そんな元気は無い」


腹も減って、力も出ない安希では木を折る力は残ってないのか。

仕方ない、こうなったら木の登って取るしか無い。

俺は慣れない木登りをして、何とか木の上にまでいけた。


「よし、ここまで来たぞ」

「兄ちゃん、木登り出来たんだ」

「小さい頃にやった記憶があってな」


しかし、リンゴは1つしかなっていなかった。

普通こう言うのって沢山生えてるだろうが、1つしか無い。

仕方ないな、俺はその1つしか無い果物を取り、木から降りた。


「どうだった?」

「1つしか無かった、ほら、お前にやる」

「え? 兄ちゃんはどうすんの?」

「良いさ、こんな時は兄として妹にやるのが当然だからな」

「ふーん・・・ありがとう・・・ごめんね」

「謝るな」


安希はリンゴをゆっくりと食べた、俺も少しだけでも食べたかったが、無茶はいけない。

こんな状態だからな、兄が我慢するのは当然だ、俺は自分に言い聞かせながら我慢した。


「兄ちゃん」

「ん?」

「半分、これでいいでしょ?」


安希は半分だけ食べたリンゴを俺の方に差し出していた。

何だか涙が出て来そうになった。


「・・・良いのか?」

「うん、こんな時だからちゃんと分けないとね」

「ありがとうな」


俺は安希に半分のリンゴをもらい、それを食べた。

食べ物のありがたみを感じた気がしたよ。


「美味しいな」

「うん、何だか初めて食べたみたいだったよ」

「そうだな」

「でも、どうする? こんな状態だったらいつか私達・・・」


安希はかなり暗い表情になった、当然だよな、なんせこのままだと俺達は餓死する。

だから安定して食っていく方法を探したいが、動物を狩るのは難しい。

せめて弓矢のような遠距離に攻撃出来る物を作らないといけない。

だが、弓に使う頑丈な糸はこのあたりには無い・・・どうするか・・・

そういえば、近くに海があったな。


「なぁ、近くに海があるよな」

「うん、あるね」

「そこで魚を捕まえれるか?」

「出来ないことはない気がするけど、道具が無いよ」

「あぁ、それは大丈夫だ、完全に力任せになるが、安希の能力ならいけるかもしれないし」

「そういえば私は身体能力がすごく高くなってるんだっけ?」

「あぁ、そうだ、ちょっと待っててくれ」


俺は洞窟に戻り、奥の方に置いていた木の棒を取り出した。

そして、その木の棒をナイフで削り、上手く尖らすことが出来た。

これなら耐久性が低いが、魚を突けるかもしれない。


「ほら、これでいけるか?」

「うん、やってみるよ」


普通、銛というのはゴムを使う、そのゴムが戻る力を利用してすごい勢いで飛ばす。

しかし、今はそんなゴムは無い、だが、安希の力ならゴムが無くても魚を捕まえられるはずだ。


「じゃあ、行ってくるね」

「あぁ」


安希は魚を捕りに海の方に進んでいった。

そして、少し経ち、安希が下着だけで嬉しそうに帰ってきた。

多分潜るときに服が邪魔だったから脱いだんだろうが、せめて着て帰って来いよ。


「やったよ! 捕まえた! 2匹も!」

「おぉ、すごいな! でも安希、服は着て帰ってこい」

「へ? あぁ! 忘れてた!」


安希は自分が下着だけだと言うことに気が付き、すごい勢いで戻っていった。

魚は洞窟に置いている、そうだな、折角だし、これを焼き魚にでもしておくか。

俺はこの魚を串に刺し、火の近くに刺した、テレビでこうやってたからな。

それにしても、見ているだけで美味そうだ、ゆっくりと焼けていくさかな。

そして、ゆっくりと体の脂が出てきている、本当に見ているだけでよだれが出てくる。

しかし、安希が帰ってくるまでは食べられない、なんせ安希が捕まえてきた魚だからな。

そして、少し経ち、安希が服を着て帰ってきた。


「兄ちゃん! すごく美味しそうな匂いがするんだけど!?」

「あぁ、焼き魚だ、海水が乾いて魚にも少しは塩がかかっているし、絶対に美味いぞ」

「あぁ・・・お、美味しそう・・・よだれが出てきた・・・」

「そうみたいだな、じゃあ、食べるか」

「うん!」

「じゃあ、いただきます!」

「いただきます!」


安希は挨拶と同時に魚を掴み、すごい勢いで食べていった。

俺も食べたが、脂がのっていて、薄めの塩味がなんともたまらない!

俺達は1日ぶりにしっかりとした飯を食えた、本当は白飯も欲しいが、贅沢は言えないよな。

何がともあれ、これで今日はのんびり眠れそうだぜ。



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