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アイアンマンソウル  作者: バラクーダ高橋
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パンダさん サード

「ひっさしぶりじゃあパンダさん。ワシが来たぞォッ!!」

洞窟に入るなり殿が叫んだ。

「殿…ひと昔前に噂になったあのもののけであるパンダさんとはお知り合いなの…」

「うっさいの~アホ!そない叫ばんでも聞こえとるわ。はよ入ってこんかい!」

驚いた事に、洞窟の奥から返事が返ってきた。

「おおお、本気だったのか…!また武者震いがきおったわ(またビビっている)」

「カッカッカッカッカ相変わらずだぜあの物言い」殿は嬉しそうにしながら奥へと進んでいった。

緊張した顔で家来Bも付いていく。

一歩また一歩と進んでいくうち、蝋燭の明かりがぼんやりと見えてきた。洞窟のわりに空気はこもっておらず、時折風の音が奥から聞こえてくる事から、どこかで吹き抜けになっている事が推測できる。

もののけの隠れ家にはうってつけの場所というわけだ。


「おお、殿さん。お久しぶりやんけ」

その声と共に噂通りのもののけが洞窟の奥に見えた。白に大きな黒の斑点、体躯は小熊を少し大きくした程で、体中毛の生えた獣のくせに人の言葉を喋る。

「うわわわわわ……!」驚いた家来Bは腰を抜かして気絶してしまった。



「うう…む。変な夢をみてしまっ…」目覚めた家来Bは寝ぼけていた。するとそこへ

「夢ちゃうわ!思っ切り現実やで家来さん」パンダさんは笑いながらツッコミを入れた。

「うわ!出た!!」寝起きで驚く家来Bだが、殿の肩パンチで現実だという事を理解した。

「痛たたた…。いやあ~しっかし…ううむ、いやあ~…ねえ?まあ~…」言葉にならない家来B。

「オォウ家来B、おれのガキの頃からの友達のパンダさんだ。バカ」殿はさっそく酒を飲んでいた。


「まず先ほどの無礼をお許しくだされ。私は殿の側近中の側近、家来Bという者で御座います」ようやく落ち着いてきた家来Bは、ビシっと挨拶をキメた。パンダさんは、うんうんと頷きながら酒を注いる。

「つきましてはパンダ殿、私聞きたい事が山ほど御座いま…」

「ここが山の中だけにか!?がはははは!なんでやねんな!」


一人ノリツッコミをかっ飛ばすパンダさんに、殿と同じ自己中心(空気を読まない。読んでも無視しやがる)的な臭いを感じる家来Bだった。

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