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アイアンマンソウル  作者: バラクーダ高橋
13/14

転機

「謀反を企て、この城を去ったあのクサれ共はどうなったんだ?コラ」


「この城の者に報せは届いておりませぬ故……」


「ちっ、あのクソ共ランボルギーニLP3000に乗ってやがったよなあ?」


「殿、3000ではなく2000ですぞ…フフッ」


「てめえB、何半笑いしてやがる?コラ」


「いやいや、だって殿が…ねえ?フフッ…」


「おいおい、完全に笑ってんじゃねえかてめえ。最近酒を減らしてよ、おれが丸くなったとでも思ってんのか?コラ」


「酒の減量は健康の為にも良い事だとは存じておりますし、丸くなったからといって決してそのような……ねえ?」


「ねえ?じゃねえんだよ、ねえ?じゃ…」


「あ!殿は細マッチョであらせられるではござらんか!」


「てめえB、なに酒太りと掛けたような事言ってんだよコラ。体型の事なんざてめえ一言も言ってねえしよ、しかも“あ!”て何だ。“あ!”て」


「いやまあ、その…ねえ?ホントにあの…ねえ?LP2000だか3000だか…ねえ?近頃の若いモンは……ブツブツブツ」


「あ?若いモンが?どうした?お?2000?3000?あ?コラ」


「いやまあ殿、落ち着てくだされされよ。今そんな事言ってる場合ではござらんでしょうに…ブツブツ」


「てめえB、な~に話を逸らそうとしてんのよ?てめえが半笑いでおれをバカにしてやがるからこうなってんじゃねえかコラ」


「いやいや殿、私めに不遜があったことはお詫び申し上げます。皆これからの事について色々試行錯誤していかなければなら……」


「だからよ、話逸らすなってんだろうがBコラ!!」


「殿ォッ!殿ォオ!!な~~ぜ解っていただけぬのか!?殿自身が言い出した事ですぞ!長きに渡り心骨砕身この命殿に捧げる我らは、今しがた遂に殿の心を知ったのですぞ!?我らの焚き付けられて間もない心炎を、早速にしてこのような押し問答でないがしろになさるおつもりかぁあッ!!?」




「……フッ………フハハハハハハハハハハハッ……!!」


「……?な、何がおかしいのです…!」


「オウオウ皆の衆よ、これがBだ」


「え!?いや、今のはつい…!申し訳ありませぬ!!」


「カッカッカッカ…!いや、それでいいんだぜ?B。この中でおれに文句タレたりよ、バカにしたり出来んのは、てめえだけだなんだぜ。クックック」


「………?(どういう事だ!?最後のクックックが怖いなあホントに!)」


「おれの代になってからというもの、大戦というべき大戦は未だやってねえ。だがまあ、それなりの戦を幾つも乗り越え、この領土は安定を見せているわけだ。そんな猛者揃いの我が軍にあって、このおれに噛みつけるバカはB、てめえしかいねえんだよ」


「は、はあ………(助かってるのか!?)」


「まあそんな訳でよ、皆の衆。これよりこのBのバカヤロウが総司令官的なアレになるぜ。解ったな?」


静まり返っていた大広間に「オオ!!」という声がこだました。


この場に集められた将軍や文官等、いわゆるこの領土を守り続けてきた重鎮達にも、家来Bが“何となく奇才の持ち主っぽいなぁ”てな感じであることは十分に感じていた。

従って異論等はなく、身の心配ばかりしていた家来Bをよそに人事は殿の独断でサクサク決められていった(最後の方はジャンケンで決めていたらしいぞ!)。

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