見開き1P目:戸惑ってまーす
○月□日
朝起きたらオンボロというわけでもない小屋にいた。何が何だか分からず、辺りを見回してみた。すると、この手帳を見つけた。その手帳を見ていたら、なんかこの状況を書かなければならない気がしたので、今これを書いている。
さて、ここまで書いてみたけどどうするか。でもまあ、分かったことはある。
「僕、文才ねーなー。小説とか書かなくて良かったわー」
なんて事だ。いやー、ほんと駄目だわ(笑)。だって見てよ。もうここまでで、「見」と「書」の字どんだけ使うんだって。
なんで僕、こんなん書いてんだろうか。いやまぁ、さっき書いた通り、「なんか書かなきゃいけない気がした」だけなんだけど。
何なんだろうね。こう、なんというか、言葉に言い表せない感じなんだよね。「書かなきゃ」っていう5文字が頭にフッと浮かんできたのよ。ちょっとは無視してみたけど、消えないのよ、その5文字。そうなりゃもー、書くしかないってもんよ。
あ、ちなみに、今、僕、なんと、万年筆で、これ、書いて、るんで、すよ。うっわ読点打ちすぎた。あれ、句点だっけ。まーどっちでもいいや。これ多分、僕しか読まない訳だし。
んで、これ万年筆で書いてる訳よ。するとこれ、誤字脱字が修正出来なに訳よ。あ、誤字った。「出来なに」の「に」、「い」です。一気に緊張感出てきたよ、これ。ミスったとこ直せないから、後から見直したときに、「うぁあ」ってなるやつ。何処かに!何処かに修正液は!
てか、「何処か」の漢字書けんのすごくね?いやー、流石僕、と言った所かな。ほら今の「流石」もだよ。
さて、そろそろこのページも終わりだ。次のペ
○月◇日
……言い訳をさせて欲しい。
昨日のアレは僕のせいじゃないんだ、信じてくださいお願いします何でもしますから。
(自分で始めた)茶番はさておき、昨日起きたことの説明をば。長々書くと面倒くさゲッホゲッホ、ページが無くなるので、分かりやすく箇条書きにするとこうなる。
⒈このページに書こうとする。
⒉何かペカーって光って書けなくなる。ついでに万年筆のインクも止まる。
……以上!よぐわがんね!なんやコレェ!
まあいいや、この謎は置いといてどうしよう。ぶっちゃけこれ書いてるの、現実逃避なんだよな(唐突)。あぁ……。はぁ……。
最初に書いた通り、僕が今いるの、小屋なんですよ(知ってる)。ここはですね、なんと!すきま風はない(ドアないけど)、割と柔らかいベッドもある(布団はない)、窓の向きも南向き(太陽?の見え方からして)お風呂もない(マジ欲しい)!
……クソ物件!今日分かったわ!ここ朝クソあっちぃ!そのくせ夜は寒ぃ!畜生っ!
あー、なんで僕こんなとこいるんだろ。僕の快適な布団、東向きの窓、最新型のエアコン、どこ……?
腹減った(二度目の唐突)。昨日は何かパニクってて日記書いて寝たからお腹減った。あー、何か食べるものないかな!この小屋の周りに!都合よく!
……なんて書いてるけど、実は見つけてんだよね、果物。見た目りんごのやつ。うーん、ちょい怪しい。さぁ食べるか(三度目の唐突)。いや、書きながらって行儀悪いな。ちょっとペン(万年筆)置きますわ。さて、味はっと……。
日記「どうも、手帳なのに日記扱いされた手帳です。どうやら日記になってしまったようなので、あとがきで喋る日記としてやっていきます。あ、本編では喋らないので、そこんところお願いします」