理由と冒険者登録
一通りの説明を受けた。
要約すると、
・魔王がいて、そいつを倒してほしいとのこと
・これから魔法を覚えて貰いたい
・その為に学校に行ってもらいたい
・学校は同盟国にある
・旅に出る前にギルドで冒険者登録をすること
・武器や防具、道具が必要なら宝物庫から持って行ってもいい
最後に娘を学校に送るので護衛をと頼んできた。まあ、魔法が学べるならいいと全員が了承した。
魔王はともかく、魔法は興味や好奇心があって全員首を縦にふった。
そして、城で一晩過ごし、宝物庫の装備やら金やらを受け取り、城を出た。
ここの冒険者ギルドは本部らしいのでデカイからわかるらしい。
実際、一発で分かった。看板はやはり剣が交差した絵で西部劇風の扉だった。中に入ると朝方だからか人が多い。人相が悪かったり、がたいのいいやつらもいるが、さすがに本部なだけあって絡もうとしてこない。
少しがっかり。テンプレ期待したが、まあいい。もしかせんでも、俺も女に見えたのかもしれん。
何故か知らんが、俺だけ男なので話すのは俺ということになった。俺たちはとりあえず、少ない受付の所に並んだ。
数十秒待ち、俺たちの番になった。
「登録をお願いします」
「かしこまりました。では、この書類に書けるところだけお書きください。お連れの方もですか」
「ああ、頼む」
書類の欄には名前、性別、年齢、住所、得意なことなどが書かれていた。とりあえず、すらすらと書き、渡す。
皆はまだ書き終えていない。
「はい……………… ええっ⁉ 男の人っ」
何故か周りがざわついた。皆は俺の知り合いがあちゃーって顔してる。まあ仕方ない。
全員が紙を渡した所で手続きのためお姉さんが奥に引っ込む。そして、すぐに戻ってきた。その手にはクレジットカード並の大きさのカードが十枚握られていた。
俺はそれを受け取る前に……
「パーティー申請も可能か?」
「はい、大丈夫ですよ。こちらの書類ですね」
すぐに書く。内容はパーティー名、人数、リーダー、副リーダー、などだ。とりあえず、人数とリーダーは書く。問題は他2つだ。
「どうする?」
とりあえず聞いた。すると全員が
「おまかせで」
といった。まあ、俺は最初から決めていたので書いた。
『E.S.P』
つまり、まんま超能力者という意味だ。
「これでお願いします。」
「かしこまりました」
こうして、俺たちは冒険者になった。