召喚と説明
短くなっちゃいました。
突然だが、俺たちは超能力者である。なぜか、今はゲームなどでしか見たことがないような城にいる。
王様と話してみるとやはり魔王がらみであった。王様が超能力というものに興味を示し、その世界の勇者を呼ぼうという話になったそうだ。
結構迷惑な話だな。昔にも超能力者が呼ばれたことが一度、偶然であったらしい。
まあ、俺は能力を隠しているので……
「俺は超能力は使えません」
と伝えると巻き込まれた可能性があると言われたため、それで納得したふりをしたが、実際は召喚の際の条件に最も強い超能力者を要求したと言っていたため、それが原因だと判明した。
(それに勇者とその次に強い奴らが呼ばれるということは全員、俺の幼馴染みであろうことは分かっている)
そう、呼ばれた全員が俺の幼馴染みにして最強とよばれる超能力者5名に俺の親友3名、そして、今日うちの高校に入学してきたクール美少女に俺を合わせた10名である。王様の言い分だと9名の筈と言っていたので俺がイレギュラーなのだろう。
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俺は朝霧蓮。無能力者を名乗ったがれっきとした能力者である。中背中肉で髪は太ももあたりまであり、それを後ろでまとめている(ポニーテールではない)。顔は童顔というには確実に女の顔に近く、例を挙げるなら某VRゲームの銃ゲームオンラインにログインした時の主人公のアバターのような感じである。
色白の肌にジト目ではあるが、そこがまたいいとか、他の男連中に言われる。そいつらは全員病院送りにしたが……
とにかく、俺はよく女に間違われるほど可愛い顔の持ち主であった。俺としては嫌だったが、ブサイクに産まれるよりマシだと思った。ただ、家族や幼馴染みに親友にまでも着せ替え人形のようにされるのはごめんだが……
今の俺は学校からの帰宅中だったので学生服だ。俺の学校は無能力者の集まりなので基本一般人か魔術師、あるいは低レベル能力者、もしくは身分を隠した実力ある能力者である。
ちなみに、魔術師とは日本外…つまり、外国の様々な国で能力以外の"力"を持った者たちの事であり、誰にでも高確率で習得できる技でもある。ただ、俺たち……つまり能力者は無能力であっても低確率で、まあ、覚えられるやつは幸運ってことだ。
俺の親友…つまりこの場にいるうちの2人は魔術師である。
説明が長かったが、そういうことだ。あと、転校生も魔術側……しかもかなり修羅場をくぐってきたようにも見える。俺の親友組も強いが、それでも勝てるか分からん。実践派と受け継いだだけのお嬢様派どちらが勝つかは明らかだろう。
それよりも俺は何故魔術師である彼女らも呼ばれたのか疑問だったが、すぐに理解した。魔術とこの世界の魔法は全く違う原理や理であることに気づいた。つまりこの世界では魔術も超能力に等しいということなのだ。
(しかし、とても面白いかもしれない。魔法も覚えられるしな)
俺は召喚された以上異世界を楽しもうと内心興奮していた。俺は結構オタクでここにいる親友の1人がオタク同士である。彼女も興奮しているのか説明の時も城をキョロキョロ見回していた。
さっきから説明してて気付いてると思う。そう、召喚された者たちは俺以外が全員………女なのだ。
これは戦闘シーンはすぐだと思います。