番外 スノウの大冒険
やぁ、こんにちはっ‼︎
ぼくはスノウだよっ‼︎
御主人様にひろわれた猫だよ‼︎
今日はぼくの冒険のおはなしをするね‼︎
朝、御主人様はいっしょに起きたぼくは超かわいがってくれるんだよ‼︎
うりうりしてくれて、ぼく幸せ‼︎
少しすると、御主人様のだんなさん(?)が来たよ。
今日は二人でいちゃいちゃ(?)するだって。
いちゃいちゃってなんなのかなぁ〜と思ってたら、二人は抱き締め合い始めたよ?
御主人様は何かさけんでるし…でも……。
二人は楽しそうだし……。
ぼく…ほっとかれちゃって少し楽しくないなぁ……。
「………にゃあ…」
「あっ…スノウ‼︎」
御主人様がぼくに気づいて抱き上げてくれたっ‼︎
そして、またうりうりしてくれた。
「うにゃぁ〜♡」
「スノウ〜♡」
「…………………………」
隣にいただんなさんが険しい顔してる。
もしかして…御主人様を取られちゃってだんなさんは少し拗ねちゃった?
「だめだ、アンナ」
「ん?」
「うにゃっ⁉︎」
だんなさんがぼくの首根っこを掴んで下に降ろす。
「………そいつ…オスだろ」
「………うん?」
「俺以外の男は駄目」
「猫でしょうにっ‼︎」
御主人様とだんなさんが言い争う。
今度はぼくが御主人様を取られてむすーって感じだよ。
拗ねたぼくは出て行ってやるんだっ‼︎
ちょっと開いてた扉の隙間から抜け出した。
こうして、ぼくの冒険は始まる………。
*****
「あらぁ〜猫ちゃんねぇ」
黒い服のきれいなお姉さんがぼくを持ち上げる。
「なんですか?ミレーヌ様」
「エスト君、見てちょうだい?猫ちゃんよ」
お姉さんの後ろから不思議な格好の男のひとが顔を出す。
「綺麗な猫ですね。誰の飼い猫でしょう?」
「王妃様じゃないかしら?前に子猫のことを聞いた気がするわ」
「アンの?」
随分と仲よさそうな二人だなぁ。
でも、ぼくは今、冒険中だからね。
「にゃあ」
「あらあら…ごめんなさい」
お姉さんがぼくを床に降ろす。
「猫に謝るって…」
「煩いわよ」
「にゃあ‼︎」
ぼくはもう一度鳴くと、また走り出した。
*****
その後、いろんなところに行ったよ。
ぼくがひろわれた中庭。長い廊下、綺麗な絵の前、沢山の人がいる場所。
疲れて、廊下でねころんでいたら、誰かが目の前にたちどまった。
「おや…スノウさんではないですか」
「にゃあ‼︎」
嬉しそうな声がしたと思ったら、ぐらんど君だ‼︎
まんめんの笑顔でぼくを抱き上げる。
ぐらんど君はぼくにおかしとか食べ物をくれるいい人なんだよ‼︎
「冒険でもしてたんですか?」
「にゃあ〜」
そうだよ‼︎さすが、ぐらんど君だね‼︎
ぼくの考えていることがよくわかってる〜。
「なら、お疲れ様のご褒美をあげませんとね」
「にゃあ♡」
ぐらんど君がぼくを抱き抱えて歩きだす。
今日はとっても楽しかったよ‼︎




