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水着コン5

「お次に紹介する美女は町役場秘書課でがんばるちょっぴりどじっ子紫苑ちゃーん

夏祭りでは暑い中や焼きそばにたこ焼きと粉もんの焼きに奮闘。

カラスマントも美味しく食したぞ」

「えー。わたあめメインでむさぼってなかったー?」

和やかな空気でカラスマントと紫苑が喋る。


「わたあめは祭りの正義だ!」


力強くわたあめ正義を説くカラスマントを会場全体で生ぬるく見守る。

「ポニーテールにビキニトップ、ロールアップタイプのウォーターデニムのショートパンツな組み合わせがスポーティです」


一応とばかりにノワールが水着の解説を入れる。

説明にあわせて紫苑が胸を強調してみたり、ショートパンツの足を伸ばしてみたりとポーズを変える。

のりというか進行は司会エントリー者双方で随分こなれてきている。

「協力ありがとうございます」

「いいえー」


「では、ライフセーバーの皆さんに向けて一言!」


「うろなの海をよろしくお願いしまーす」





「次なるエントリーはうろな高校教師倫子先生ー」

ノワールの呼び出し、カラスマントは大きくマントを捌き片膝を付いて出迎える。

黒のチューブトップの水着からこぼれんばかりの胸。

むっちりと豊かな肉体美に普段の着痩せぷりを思うとのぼせてしまうものも多い。

「あなた達、ちゃんと水分を補給しなさいと言ってるでしょう?」

腰に手を当てて注意する。


会場が司会二人に剣呑な視線を送る。


咳払いするノワール。

「わかってます。そろそろ皆さんも水分補給が必要ですよね?」

「そうね」

「というわけで、うろな高校料理部と商店街取り扱い開発『うろなミックスジュース』の試飲販売を会場端でおこないます。味は六種類。値段は一杯五十円です」

蓮華がコップの乗ったお盆をもってステージに上がる。

エレナと果穂先生が審査員席に配る。

「ひとつだけ、美容と健康には最適だけど激ニガ品が混じってるそうです。話のネタにどうぞ」

視界の端に黒猫がうつる。


会場が「?」と一致した思いに占められる中、猫は倫子先生の胸に瞬間的に飛び込んだかと思うとそのまま審査員席に突入した。


「きゃあ!」


かわいらしい悲鳴が二箇所から聞こえた。


チューブトップがずれ、あらわになった胸。


猫が紙コップをたおしてジュースまみれになった秋原女史。


しかし、そのポロリを目撃したのは僅かだった。

カラスマントが大きくマントを翻し、観客の視界から倫子先生を隠す。

「倫子さん!」

審査員席からバスタオルを引っつかんだおもちゃやの直澄が飛び出してきてカラスマントから己が想い人である倫子先生を奪い取る。


じたじた暴れる猫を捕獲するノワール。


カラスマントもノワールも直澄も動きがすばやかった。



「ノワール、マジ年上好き?」

カラスマントの突っ込みはノワールにはスルーされた。




続きは明日の夕方以降になるデス。

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