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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
五月・六月
5/823

6/1昼のうろな駅

新うろなの住人駅でばたばた

 昼のうろな駅で一組の兄妹が表示板を見上げていた。

「ええっと、うろな北かうろな山下」

「宗兄、あっちに駅名表示がある」

 さらさらの黒髪、ひょろりと細い体。Tシャツにスカイブルーのジーンズジャケット、濃紺のジーンズ。ラフな格好の兄。特徴は黒地だがレース飾りとレザーリボンのついたリュックを肩にかけているところだろうか。

「え、どこ?」

「あそこ」


 がしりと兄の手をつかんで妹が向かったのはうろなの周辺地図。

 上の方にうろな山下駅が見つかる。


「ぇ? あ、あった。でも、いや、ちょっと違うくないか?」


 前髪を余さず押さえ上げている白のカチューシャ、襟の大きなミントカラーのロングコート、下は深緑のシャツワンピース。紺のソックスは三つ折。運動靴は黒。手には大きめの傘が二本。


「おなかすいたの! 一回出てどこかでご飯食べたい。足疲れたし」

 否定されて感情的になった妹の瞳は潤んでいる。

「一緒に車できたらよかったのに……。じゃあ、いったん出ようか」

 ポツリと愚痴はこぼしたものの、気分を切り替え妹に笑いかけ傘を取り上げる。

「うん」

「でもその前に、」

 兄がきょろりと周囲を見回す。

「あ、あった。あった。ちょっとあっち確認しよう」

 向かったのは先は改札向こうにある広告地図だ。

 どうせ出るのだし都合もいい。改札を通って地図を二人で眺める。

「中華にラーメン屋さんにパスタの店、こっちは居酒屋系だから違うし、向こうの地図にチェーン店のマークもあったし、ああ、こっちにもある。駅はここだし、で、なにがいい?」

「オムライス、食べたい」


 兄が胸ポケットから取り出した携帯を操作する。

 ちなみに見慣れぬ兄妹がばたばたしているさまは周囲から温かく見守られていたが、二人はぜんぜん気がついていなかった。


ちょっと昼の勤務状況がわからなかったので駅員さんには聞くことができませんでした。

残念


冒頭誤字修正

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