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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
五月・六月
30/823

山犬寺休憩

「なんかさー。何でここにいるんだろーって思うんだよね」

「歩み寄ろうと行動してるんだろう?」

「なのかなー?」


山犬寺では栃の樹の広場の惨劇が再現されている。

清水先生と千秋は力尽き、涼維もぐったり。

清水先生に関して言えば、鬼小梅にいいとこ見せようとして空回りというか、本人のペースより負荷の強い動きになってたんじゃないかと思われる。

千秋は途中少しとはいえ、芹香を乗せてたのが敗因だろう。

俺も鈴音ちゃんと芹香両方はさすがに無理だし。


まぁおかげで小梅先生とこうして時間が取れたわけだけどさ。

みたらしのたれを餅の中に包み込んだみたらし餅をつまみながら丸太ベンチで足を遊ばせる。

「あの時も、小梅センセと、おじさんにしかどうしようって聞けなかったしなー」

「お父さん方の親族の人。だったか」

「うん。おじさんはそっちと接触するなら、母さんはまず受け付けないって言うからさー、そのまま流したんだよねー」


母さんを傷つけるのは本意じゃないしねー。


「母さんの年齢と俺達の年齢を考えれば、どう考えてもまともな関係だったとは思えないしね。おじさんも、あの頃の俺らに話には早いって判断するような内容だったのかもしれないし」


「ああ」


小梅先生は静かにだけど確かに悩ましげな表情で聞いてくれる。

「千秋もおじさんトコ夫婦に妙なコンプレックス持っちゃっててナイーブになりやすいし。俺が聞いた情報も、話していいのかどうかわかんなくて困るんだよねー」

「ん? 千秋にも父方の親族から接触があったことを話してないのか?」


「え? うん。話してないよ」

千秋は俺より感情の波幅があるし、動揺したりすれば対応できなくなりそうだ。

小梅先生の手がプルプルと震えている。


あれ?



怒らせるようなコト言ったっけ?



「ひ、一人で抱え込んでどうするんだ!」


「先生、声大きい。話してどうなるものでもないと思ったから話してないだけだよ?」


次も山犬寺。

って、ジョギングに入れねぇ

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