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URONA・あ・らかると  作者: とにあ
五月・六月
20/823

6/11

うろな町

「昨日はごめん」

教室についたとたん、日生涼維に呼び止められた。


「……昨日? なんのこと?」






「え?」



首をかしげる。



「ぇえええーーー!」


「日生、早く席に着け。出席とるぞー」

担任の空木うつぎ先生だ。



「昨日、何で倒れたんだ?」

次の休み時間は日生隆維だ。

「関係ないと思うけど?」

「目の前で倒れられたら気になる」

「山辺さん、あの状況で関係ないはきついよ」




この日はなぜか日生兄弟りりちゃんずがうるさかった。





家に帰ると兄さんは帰った後だった。






「変な子に会ったよ。天音おねえちゃん」



今日は久しぶりに公兄に会って、一緒に学校に行った。

初めて登校する学校。

うろな北小学校。

お家の近くには一緒に行く子達はまだ早すぎていなかった。

お兄ちゃんと一緒なら大丈夫。

どうしてお兄ちゃんたちが一緒に暮らさないかがわからない。

この町が嫌いかどうかなんてこの町を知らないからわからない。

わからなくって気持ち悪くなるんだよね。

出のコトが嫌いなわけじゃないけど、当然、お兄ちゃんたちの方が好きで。

あたしが「大好き」で「守る」って、言うのに他に意識を向けるってすっごいひどいとは思うけど。

公兄と手を繋いで歩いている時、すっごいびっくりすることがあった。

赤い顔ですっごく鼻の長いお兄ちゃんに声をかけられた。

緑色に白い模様のマントをくくりつけている変なお兄ちゃんだ。

気が重くなってたことも吹っ飛んで学校につくまでその人の話題だった。





「おはようございます。山辺鈴音ちゃんですね? 僕は担任の中島なかしま洋一よういちです」

「おはよぉございます」

「おはようございます。兄の公志郎です」

何でいたんだろう?

お兄ちゃんについしがみついちゃう。

アニメである頼りない男先生のイメージの先生だ。

「どうしているのかなって思ってる?」

あたしは頷く。

だってびっくりだ。

「実はね、天狗仮面のおにいさんと鈴音ちゃんたちが挨拶してたのを見たクラスのお母さんが電話で教えてくれたからです」

それでもハテナがいっぱいだ。

「お兄ちゃんが鈴音ちゃんって呼んだでしょう?」

「すごーい」

「僕は鈴音ちゃんとも仲良くなりたいと思ってます。鈴音ちゃんは先生と仲良くなろうって思ってくれますか?」

すっご〜い。

「うん!」

「じゃあ、先生、鈴音ちゃんのことお願いしますね」


「もう、お兄ちゃん、むこうのお家帰っちゃう?」

「お見送りしてくれるんなら、学校終わるの待ってるよ」

「うん。待ってて。お見送りする」

「いってらっしゃい。鈴音ちゃん」


天狗様話題にでてまふ

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