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10/18 ホテルの一室



「文化祭! ハイスクール・フェスティバルだよ! 見に行こうと思うんだけどいいよね」


 きらきらと輝く金髪。鮮やかな笑顔。


「書類を完成させてくだされば、ホテルから出てもいいですけど?」

 黒髪めがねの秘書にざばりと見えない冷水をかけられる。


「……投げやり感がどうかと思うよ。臨時秘書くん」

 口惜しげにこぶしを握る金髪主君。

「臨時の秘書としては恙無く、処理していただかないと」

 

「天狗がいるらしいんだよ。探しに行きたいんだよ。ファンタスティック日本だよ!?」

「自分は日本人ですから」

「ところでどこに電話を?」

「フロントへ体温計を買えるショップの確認とメンタルクリニックの紹介を頼もうかと思いまして。そういう事情があるのでしたら、残念ながら書類は諦めるしかないと考えております」










「それ、私の人生終わりじゃないのかい?」











「いいえ。家長としての役割が終わるだけであとの人生は別荘の一つあたりで優雅にお過ごしになられると思いますよ?」



「終わりじゃないか……」



「フロントに電話してもよろしいでしょうか?」


「コーヒーを頼んで、書類をこちらに」


「承りました」




「お、終われば天狗を探しに行きたい」

「は?」

「ロマンだよ? 山伏だよ? 修験者だろう?」

「ただのコスプレかもしれませんよ?」


「それでも一度は見てみたいし握手してみたいなぁ」


「……ただのミーハーですか」

「現代に忍者や侍は法的に存在していないことは認識しているぞ!」



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