表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/7

スライム族の誇りに駆ける~食料獲得~

「どうやら、よく眠ったようだ・・くっ・・」

ふと、時計のほうに目をやると顔面に軽く激痛が走った。

先日の道場稽古での対人稽古で、鼻の骨を折ってしまっていたことを思い出す。


「まだちょっと痛むなやはり・・」

昨晩と同様に道場で指導され、各自作成している【回復水】をぐいっと飲む。

ふう・・・と一息つくゼリョン。


「腹が減ったな・・」

どうする・・

俺らスライム族は立派ないわゆる料理的なものを食さなくとも、

まあその辺の草でも食べていりゃあ、生きることはできるんだが。

やはり良質なタンパク質も摂取して、身体を作っていかないことにはいつまで経ってもゼリョンのような傍若無人なる者と対峙する局面などでも、苦戦を強いられることになる。

「タンパク質だな、良質な」


ゼリョンの中では、良質のたんぱく質と言えば【魚】などの魚類、海の幸と言うものがあった。

釣り竿などを持ち出かけるゼリョン。

自転車にまたがり、近所の海辺へと向かう。


「こっから始めてっか」

ゼリョンは釣りの準備を開始する。

他にも釣り客の姿がまばらに見えているが、その中に紛れるようにゼリョンは釣りの用意を始めた。


ゼリョンは釣りの中でも簡単で確実な、いわゆる【サビキ釣り】をチョイス。

釣りの糸に5個から8個ほどの釣り針がついており、先端には重りの代わりのようにサビキ釣りの本質である円柱状の小さい入れ物のようなケースに、オキアミと言われる小さいエビのようなものなどが詰められたものなのだが。

それを釣り針の先端に付け、海にゆっくりと入水させていく。


釣りの糸にもそれぞれ、特殊なアイテムを使用することでスルリ、と簡単に一気にそれぞれの針にオキアミを付けることができ、便利。


すると、朝まずめに一発目の当たり!


ギュンギュンサビキの釣り針が唸るっ!


「かかったみてーだな」


しゅっと素早く糸を巻き上げる!


生きのいい小魚がビッチビチとそれぞれの針についていた。

「おお、フルじゃねーか」

全ての8個の針にそれぞれ小魚がついていた!

サバだ!

10センチ~15センチの小さめではあるが、8匹も一本の釣り糸にビッチビチと引っかかっているサバを見ると気分も高まっていく。

素早く慣れた動作でサバを針から外すと、一匹一匹を手に持ち、首をへし折る。

これは【絞める】と言う動作で、サバの血抜きや、寄生虫が内臓に含まれている場合などの食中毒の予防になる。

サバを一匹ずつ絞めたら、そのまま氷水の入っているボックスへと放り込む。


そんなことを繰り返しているうちに、太陽がすっかり昇ってくる頃にはボックス一杯になるほどサバが釣れていた。

「ふふ、大漁大量・・」

いい気持ちで釣りの道具を片付け、サバがぎっしりと詰まったボックスを担ぎ帰宅の準備をするゼリョン。


あまり長時間サバのサビキ釣りをしていると、ボックス内の氷が完全に溶けてしまい、水がぬるくなる。

そうすると食中毒の危険性が高まることをゼリョンはよく知っていた。

悪の寄生虫、アニサキス・・

あれにだけは気を付けなくてはいけない。

アニサキスに寄生されてしまうと、三日三晩は少なくとも胃壁を食いちぎられるのを覚悟しないといけない。

アニサキスへの対処はゼリョンなりにバッチリだ。


浮かれ気分で帰宅したゼリョンはさっそくサバの調理に取り掛かった。

「なんかすっげー釣れたわ・・」

ボックスに氷を追加し、調理しきれない分は冷凍ボックスへとしまった。


サバを絞める際に折っておいた首部分にそのまま包丁を入れ、首から先端を取り。

尻のあたりから刃を入れて前方向に斬っていくと、簡単にサバの内臓が取れるように切り裂かれる。

200匹ほど連れたうちから30匹ほどを調理することにし、内臓を取り出したりなどして処理を済ませたサバを特性のタレに漬ける。

少し漬けておきたいところだが、ゼリョンはすでに空腹が限界へと迫っていた。

「ゆっくり漬けてる余裕ないわ・・」

タレに漬けていたサバを取り出し、小麦粉の中にぶち込み混ぜた。


そのちょっと前から温度を上げておいた油の中に次々とタレ漬けサバを放り込んでいく。

ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ~・・・・

ジュウゥゥゥワァァァァ~・・・・

いい感じにタレ漬けサバが揚げられていく。

「どれどれ・・・米の方も間もなくだな・・・」


もう長いこと独り身で料理をこなしてきたゼリョンは、米の炊き具合もバッチリ。

いい具合に揚げられたタレ漬けサバを、次々と陶器製の大きめの皿に持っていく。

特に盛り方には何一つこだわらず、ただただ、揚げられたサバを皿に盛っていくだけ。


用意は整ったようだった。


(かまど)で炊かれたいい具合にふっくらと膨らんだ米を食器に盛り付け。

無骨に盛り付けられた、サバのタレ漬け揚げが乗ったでかい陶器の皿を木のテーブルに乗せる。

小皿には塩と魚醤が乗せられており、それをつけたりもして食していく。


もりもりと食していくゼリョン。

「うまい・・・!サバのタレ漬け揚げっうめえっ!」

ただただ、うまい、うまい・・・と言いながら。

ゼリョンは良質のたんぱく質を大量に含まれた夕食を摂った。

カロリーはおよそ4500キロカロリー相当。

ビタミン、ミネラルは言うまでもなくバッチリ。

良質のタンパク質は250グラムは摂取しただろう。


素晴らしい夕食を食べたゼリョンだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ