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俺を振った女の子が義妹になった件について~すれ違う両片想い~  作者: おとら@9シリーズ商業化


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絡まる

 ……待て待て、なんと言った?


 付き合ってると思われても良い?


 考えても……全然、意味わからん。


「……し、静香さん?」

「な、なに?」

「いや、なには……こっちのセリフなんだけど」

「そ、そうよね……えっと、理沙が言うにはね?」

「藤本さん?」


 なんだ? あの子はなにをしたいんだ?


「ええ……私は再婚したことを知られたくないわ。そもそも、離婚したことも……お母さんとか、お父さんが嫌ってわけではなくて……」

「うん、それはわかるよ。色々と言われちゃうだろうね。人って、他人事だと思うと……ひどく残酷になるから」


 俺も、それはよく知っている。

 有る事無い事、好き勝手に言い……責任も取らない。

 残るのは、傷ついた心だけだった……。

 言ったやつらは、覚えてもいないだろうけどね。


「兄さん……そうなのよね。言ったことが捻じ曲がったり、違う風に解釈されたり……勝手に同情したりするわ」

「まあ……ね」

「は、話がずれちゃったね……つまりは、兄さんと付き合ってると思われても良い……親が再婚したと言われるよりかは。別に彼氏彼女くらいなら、そんなに言われないもん」


 ……えっと、つまり……なんだ……?


「……俺と一緒にいても違和感のない理由ってこと?」

「そ、そう! そういうこと! それに、ずっと別々に家を出たり、別々に帰ったりしてるでしょ? 兄さん、いつも遅刻ギリギリだし……」

「まあ、そうだけど……」


 なるほどねぇ……まあ、付き合ってたら一緒に遊んだりしても不自然じゃないか。

 それこそお昼ご飯を食べたり、一緒に登下校したり……。

 ……いやいや! やっぱりおかしいって!


「それとも……好きな人でもいるの?」

「……はい?」


 いや、貴女ですけど?


「だったら、悪いからやめとくけど……」

「いや、俺としては困ることはない……かな?」


 別に彼女が欲しいわけでもないし……。


「そ、そうなんだ……」

「それよりも、静香さんの方が困らない?」

「私は好きな人……今のところいないし。あと、自分で言うのも何だけど……よく、告白されちゃうから」

「あぁーなるほどねぇ……断るのも大変だよね」


 俺を断るのだって、相当大変だったはずだし……。

 色々と気苦労をかけたに違いない。

 ……なら、それを助けるのも良いかもしれない。

 俺も、どっちにしろ……しばらく恋愛するつもりもないし。


「そ、そうなの……べ、別に公言する必要はないんだけど!」

「わかってるよ。あくまでも、聞かれたら答えるってことね」

「う、うん……じゃあ、そういうことなんで……」

「うん? 何の話をしてたっけ?」


 色々と衝撃が強くて、なにがなんだかわからない……。


「だから……お昼ご飯を、一緒に食べようってこと」

「ああ、なるほど……うん、わかった。ただ、トシがさぁ……」


 あいつは友達多いけど、昼飯だけは俺と食べてくれてた。

 きっと、俺がぼっちにならないように……。

 そんなこと一言も言ったことないけど……感謝してるんだよなぁ。


「そういえば、いつも一緒に食べてたね……鈴木君も一緒に食べたら?」

「へっ?」

「そうすれば、二対二になるし……兄さんも、変に思われないんじゃないかな」

「グループってことか……まあ、確かに男一人は辛いかなぁ」

「じゃあ、鈴木君に確認とっておいてね?」

「わ、わかった」


 なにもわかってないけど……何やら、有無を言わせぬ迫力がある。

 なんだ? この短期間で何かあった?

 誰か……状況を説明してくれ!






 ◇



 ……さ、作戦成功かな?


 兄さんが自分の部屋に入ったことを確認した私は……。


 ベランダに出て、電話をかける。


「も、もしもし?」

『ヤッホー、どうだった?』

「と、とりあえずは成功したかな?」

『そっかぁー! 良かったね! 後は、色々と確かめないとね!』


 この提案は、理沙がしてくれた。

 私が兄さんを好きだとして……。

 でも、そのためにはいくつもハードルがあるってことを……。


「う、うん……まずは、自分の気持ちだよね?」

『そうだよねー。別に付き合うことは悪いことじゃないと思うけど……義理の兄妹だからね〜。付き合いました……はい、別れましたとはいかないもんね』


 そう……理沙に言われる前から気づいていた。

 仮に付き合えたとして……それで、終わりじゃない。

 むしろ、そこからが大変だということを。


「つ、付き合ったからには……その、最後まで覚悟しないとだよね?」

『多分ね〜。親には内緒にしといて……まずは、双方の気持ちを確認しないとねー』


 兄さんの気持ちと、私の気持ち……その両方がないとダメってこと。

 だから、お母さん達には言えない……。


「に、兄さんの気持ちはどうやって? 私、一回ふってるし……」

『まあ、私のこと好きとか聞けないよね〜。そこで——私の出番です!』

「へっ?」

『ふふふ、この理沙ちゃんに任せて!』

「ふ、不安だわ……」

『そんじゃ、とりあえず作戦を考えておくね!』

「ちょっ!? 理沙!?」


 私の言葉も虚しく……通話が切れる。


 でも……もう、後にはひけない。


 自分の気持ちと、兄さんの気持ちを確かめないと……。


 まずは、それからだよね。

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