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第50話 異世界の王女 告白する。 その1

 


 なにかが押し当てられている感触が唇に広がった。


 この感触は王女の唇だ。


 僕は夢で王女とキスをしているのだろう。


 多分、ペンギンに王女をとられてしまい、今晩、キスできなかったことがよほど悔しかったからだろう。


 手が柔らかいものにあたった。


 それは温かった。


 少しもんでみた。


「いやぁん」


 甘い吐息と共に声が耳元でした。


 僕はハッとして目を開いた。


 王女の顔がそこにあった。


「えっ?」


 夢ではなかった。

 

 僕の手は王女の乳房の上にあった。


 慌てて手を引いた。


「ど、どうしたの」


「タケルと話をしたくて……」


「さっき、寝ていたじゃないか」


「うん。ベッドの上でペンギンのぬいぐるみと遊んでいたらうたたねしちゃった。でもタケルのおでこへのキスで目が覚めたの」


「そうか」


「タケル、ありがとう」


「急になんだよ」


「お礼をちゃんとまだ言っていないと思って……」


「どうしたんだよ」


「タケルのこと好きよ」


 そう言うと王女は僕の首に手を回して、唇を僕の唇と合わせた。


 僕は、王女のことを抱きしめた。


 そして唇を離した。


 王女の目を見た。


「僕もだよ」


 初めての告白だった。


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