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第21話 これはドッキリだろ?



 僕はすぐに意識を取り戻した。


 油断しているところをやられたとは言え、僕は剣道2段だ。


 それに親にはバレていないが喧嘩もよくしている。


 女の子のパンチ一発で長時間くたばるほどやわではなかった。


 しかし、彼女のパンチは効いた。


 僕は起き上がった。


 全裸のままだった。


 とりあえずベッドの横に脱ぎ捨てていた服を着るとリビングに行った。


 リビングでは僕のベッドにあったタオルケットを身体に巻いてミノムシみたいな格好でさっきの女の子がシクシクと泣いていた。


 僕は彼女を無視して家中をチェックして回った。

 

 ドアも窓もすべて鍵がかかっていた。


 破壊して侵入した形跡も無い。


(彼女は外から侵入したのではないのか)


 僕はリビングに戻った。


「君は誰だ。どこから来た。どうやって僕の家に入った?」


 矢継ぎ早に質問が出てしまった。


 だが、彼女はうつむいて泣いたままだった。


 僕は溜息をついた。


「ごめん」


 僕は謝った。


 彼女が顔を上げた。


「さっきのことは謝る」


 偶然の事故とは言え、僕のものがあんなことになったり、彼女のものを見てしまったりと、年頃の女の子にはきっとショックだったろう。


「私の方こそ、ごめんなさい。あなたを殴ったりして」


 やっと彼女が口をきいてくれた。


「それで、君は誰なんだ」


「エアンデール王国、第一王位継承者アン王女です」


(うええええ。何だ! 頭のおかしい奴か)


 僕が呆れた顔をしているのを見て彼女はすぐに何か理解したようだ。


「異世界の方には、突然のことで理解しがたいかもしれません。でも私はあなたたちが住む世界とは別の世界の王国の王女です」


 喋り方には気品があったが、僕は信じなかった。


(どこの病院から脱走してきた。それとも最近、祥がユーチューバーを始めたと言っていたから、ドッキリネタか)


 ユーチューブのドッキリネタなら分かる。


 僕もそうだが、祥は異世界ものが大好きだ。


 しかし、ネタにこりすぎだと思った。


 僕は部屋を見回した。


 どこかに隠しカメラがあるに違いない。


 僕は隠しカメラを探した。



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