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第11話 王宮舞踏会


「アン、異世界人を婿候補として呼んだぞ」


 そう告げた時の王女の驚きと顔の輝きを王は見逃さなかつた。


(やっぱり、アンが心を寄せているのは異世界人か。よし、これならいけるぞ)


 後藤は召喚した若者は警視庁のサイバーテロ対策特別班が徹底的にPCをハッキングして調べた候補者で不適格者はいないと言った。


「異世界の姫君に憧れ続け長年純潔を守ってきた好青年です。悪い病気は持っていませんし、隠し子もいません。その点は保証します」


 そんな後藤の言葉が蘇る。それを聞いて、王には勇者というより賢者のように思えた。


「アンよ、それは素晴らしい方々だぞ」


 チェリーボーイということは伏せて、王は異世界人の若者を褒めちぎった。


 アン王女は少し頬を赤らめた。


(いける! 今回はいけるぞ!)


 王は早く孫の顔が見たかった。


「それでな、アン、異世界人の若者との顔合わせの機会として宮廷舞踏会を開催しようと思うのだ」


「いつですか」


「今夜だ」


 善は急げという。アンの様子を見て好感触だったので、王は速攻で話を進めることにした。


「なあに、舞踏会と言ってもアンと異世界の若者たちが主役だ。ほかの者は、声をかけて集まれるだけでいい」


 もっとも、王の命に従わない者は王国にはいないし、王女の婿候補の異世界人の勇者をひと目みたいという貴族の婦人や、有力商会の経営者の妻はあとをたたない。


 急な開催だが、盛大な舞踏会になることは保証されていた。



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