悪役令嬢、黒幕を追跡する
「、、、妹よ。この前から何をそんなに怒っているんだい」
ジルお兄様と久しぶりの夕食の時に、ジルお兄様が珍しく、私に気を遣うようにして声をかけてきた。
夕食はいつものようにフルコース。最高級のお肉が、新鮮なサラダが。お抱えシェフの自慢のアレンジスープが。テーブルいっぱいに広がっている。
私はその一つ一つを口に頬張りながら、むぐむぐと咀嚼した。
「ーーージルお兄様には、関係ありませんわ」
つん、と私はジルお兄様の言葉を跳ね返す。
私の目の前のテーブルの上で、自分専用のフルコースを食べていたマイリントアが、ホッホッと笑う。
「気にするでない、ジルよ。こやつはアランという男にフラれたから怒っているだけじゃ」
「フラれたんじゃないですわっ」
むっとして私はマイリントアに怒鳴る。
あの時は寝ていたくせに、起きて険悪な雰囲気になっている私達の様子から、マイリントアは勝手なことを勝手に想像してしまっている。
私がアラン皇子に告白してフラれたと。
「アランがリーネを振ったのか?っあの男、やっぱり許さんっ」
ガタリとジルお兄様は鬼面のような顔になって立ち上がり、今にも決闘に行きそうな様子で身を乗り出す。
「フラれたんじゃないって言ってますわよ!?」
アラン皇子とジルお兄様の決闘なんかが起こったら王都が半壊しかねない。どちらも一騎当千の実力者の上に、膨大すぎる魔力の持ち主だからだ。
あれからのことだ。
アラン皇子の「無理」と言われた言葉に傷ついた私は、あれから険悪なまま、黙ってアラン皇子とダイナ1に戻った。帰った時にはもう相当時間が経っていて、私は全く気づかなかったが、出発してから夜をぐるりと越えて、翌日の夕方だったようだ。
ダイナ1の酒場に戻るとベックはおらず、いっそこのままダイナ1の酒場でベックの帰りを待って今度こそ食事をおごってもらおうと思っていたら、アラン皇子の従者に無理やり公爵邸に帰らせられた。
勝手に家を出た上に外泊したことに、お父様は般若の如く怒っていたが、マイリントアが私の身の潔白を説明してくれたので、とりあえず最悪の事態は防ぐことができた。
私は落ち着きを取り戻し、もぐもぐと食事を続ける。ジルお兄様も、ちらちらと私を気にしながら食事を再開した。
ジルお兄様。
こうしていると普段通りの妹馬鹿でいつもと変わりないのだけど。
私がジルお兄様を見ると、こっちの様子を見ていた ジルお兄様と目が合う。
「、、、ジルお兄様」
話しかけられて、ぱっと花咲くようにジルお兄様が笑う。
「なんだい、リーネ」
「ーーーダイナ1の事ですけれども」
ジルお兄様が固まる。
「あそこの管理は、、、」
「リーネ!」
声を張り上げるわけではないが、ピリッとした声で、ジルお兄様は私の名前を呼んだ。
ジルお兄様が私に『教育』する時の声だ。
「ーーーはい」
私が口を閉じると、ジルお兄様は沈黙を置いて、小さくため息をつく。
「ダイナ1のことは忘れなさい。あそこは国にとって禁忌。決して口に出してはいけない場所だ。アランには時期皇帝として知った方がいいと思い教えたが、リーネは絶対に関わってはいけない場所なんだ。地名を言葉にしただけでも命に関わる可能性がある。知ってしまったのは仕方ない。だが、決して人前でその話をしてはいけないよ」
「っーーーーーはい、、、」
何故知ってはいけないのか。
何故命に関わる可能性があるのか。
様々な疑問が浮かんだが、ジルお兄様の、絶対にこれ以上は踏み込ませないという張りつめた雰囲気に、私は何もいえなくなって黙った。
また沈黙が流れ、しばらく食器と皿が重なる音だけがフロアに響いたが、耐えきれなくなったのか、ジルお兄様が私に話し掛ける。
「ーーーリーネ。学校はどうだい。ケリー先生の授業は面白いだろう?」
「、、、そうですわね。、、、様々な魔法を開発されて、それをわかりやすく説明してくださるので、、、、とても興味深く学べています、、、」
心ここにあらずという私の言い方に、ジルお兄様は眉をハの字にして、困った表情をしてみせる。
「リーネ」
「、、、、、」
はぁ、とジルお兄様はため息を漏らす。
「ーーーリーネ。本当に言えないことなんだ。好奇心旺盛で知識欲があることは大変素晴らしいが、こればかりは話せない。決して関わってはいけないことがあるということをーーーリーネ?」
私は食事中だが、ガタリと音を立てて立ち上がり、ジルお兄様からフィッと目を離した。
「充分わかりましたわ。ジルお兄様。わたくし、反省してしばらく部屋に籠ります。心配されないで下さいませ」
そう言って、まだ食事をがっついているマイリントアの首根っこを掴んでフロアから出ていった。
「リーネ!」
ジルお兄様が呼ぶ声も無視して、私はバタンとフロアの大きな扉を閉めた。
「リーネ。ワレはまだ食事中ぞ。食事中に連れ出すなど失礼ではないか」
「ん」
私はマイリントアの文句も無視して、マイリントアに手の平を差し出した。
マイリントアは首を捻る。
「この手はなんじゃ?」
「、、、転移の魔道具。1つちょうだい」
「はぁ?」
私は盛大に顔を歪めて見せた。
「教えてくれないなら自分で探すしかないでしょ。こんな気になる状態で、はい、知ってはいけません。忘れなさいって、そんなのできるわけないじゃない」
マイリントアは私を見上げる。
「ーーーホッ」
吹き出すように、マイリントアは声を出した。
「ホホホホッ。そうかそうか。そりゃあそうじゃのう。お主は学園にいる時よりも戦いの場にいる方が生き生きしとるからな。そうかそうか、わかったわかった」
何がわかったのか、私は全くわからないが。
「ほれ。望みの品じゃ」
意外にもあっさり、転移の魔道具をマイリントアがくれた。しかも2つも。
「行きたいんじゃろ?持って行くがよい」
「あ。ありがと、、、、」
拍子抜けしてしまい、何故か素直に喜べない。
「ーーーただし、1つ条件がある」
「?」
条件。そんなこと、マイリントアが言うのは初めてのことだった。
私は恐る恐る、マイリントアに問う。
「、、、なに?条件って」
簡単なことじゃ、とマイリントアは言った。
「一緒にロジーとやらを連れて行くのじゃ」
「ロジー?学園で一緒の?」
「そのロジーしかロジーはおらんじゃろ。あやつなら、そなたの役に立つであろ。ホッホッホッ」
なぜロジー。
マイリントアとロジーって共通点あったっけ?と思うが、せっかくマイリントアが素直に転移の魔道具を出してくれたのだ。別にロジーと一緒に行くのは全く問題ないし、素直に条件をのもう。
「わかったわ。ロジーと一緒に行けばいいのね」
そうして、私は部屋に入り、魔道具の1つで学園の前に行く。勿論、白鎧は装着した。だけど目立つのもいけないので、その上からボロ布のローブを頭から被っていた。これで違和感はなくなるはずだ。
ロジーは学園の男性寮を使っているので、本当なら寮の前まで行きたいけれど、高度な防御魔法が学園全体にかかっているので、転移魔法は学園の手前までしか使えない。
マイリントアも同行し、徒歩で男性寮の近くまでやってきた。ロジーは私が寮の近くに来ると、すぐに気づいて出てきてくれる。
ロジーは、元々暗殺者だ。というか、本当は今も暗殺者だ。ゲームの説明に『元』という字は載っていなかった。
ロジーは恋愛対象者の1人である。表は子犬系男子。可愛い弟キャラで、裏には暗いものを抱えているという設定だったはずだ。
ただ、私は『世界の中心で魔法を叫ぶ』のゲームをした時、ロジーに興味がなかったから、ロジールートを全くやっていない。どんな話かわからない以上ロジーのルートに沿うことはできず、だからこそ、ゲームを意識せず友人としてつきあえてたりするのだが。
ちなみにケリー先生とノクトルートも、1回もクリアしていないから、全くわからなかったりする。
それぞれ皆、容姿は整っているんだけど、ダントツで容姿の良いアラン皇子とジルお兄様しかクリアしなかった私は、多分、メンクイなのだとは思う。
「リーネ!」
いつものように、ロジーは私の気配を感じて寮から出てきてくれた。暗殺者だと知っているから、チャイムを鳴らさず出てくることをおかしく思わないけど、普通の人にやったら怪しまれるよ、、、と言いたいのをグッと堪える。
ロジーが暗殺者であることを知っていることは、ロジーには伝えていない。何故知っている、と言われた時に説明できないからだ。
ただ、ロジーも自分が暗殺者とまでは告白しないが、その動きを私に隠すことはやめたようだ。私が何かを知っている事を薄々感じているのだろう。
「こんな時間にどうしたの?ってか、何その格好。ダサイんだけど」
ロジーはすぐに私の格好に突っ込んできた。
確かに外出に鎧をつけてきたら驚くだろう。何て言い訳しようと考える。
「、、、淑女が外出たするならこのくらいしないと」
私が言うと、ロジーは笑った。
「そうかなぁ?」
もう日も暮れた時間だ。女性が男性の住処に訪れるなんて、淑女として、はしたないことこの上ないが。
暗殺者として精神を徹底的に鍛えたせいか、ロジーからは私は女として、全く危機感を感じることがなかった。
背が少し低く、見た目が中性的であるのも原因かもしれない。この世界では珍しい黒髪をボブに切って、ロジーが動くと髪がさらりと揺れる。
でも今日は、家から出てきたので、ロジーは黒のタンクトップにダブついた七分丈パンツを履いていた。着痩せするのか、タンクトップから覗く筋肉は、色気を感じるほどに綺麗なラインを作っている。
そして靴だけは相当頑丈そうな、バックルつきのショートブーツ。ロジーはいつもこの靴を履いている。私はあれに暗器が仕込まれていると睨んでいる。
「ロジー。実はちょっとお願いがあるの」
私は手を広げて胸の前で合わせ、お願いのポーズでロジーに、とあるところまで付き合って欲しい、とお願いした。
ジルお兄様から、あれほど他言するなと言われただけに、詳細を話すのを躊躇われたが、
「どこに行くの」
と聞かれて、私が言いにくそうに、
「、、、ダイナ1、、、?」
と小声で口にすると、それだけで理解したようだった。
「なるほどね」
ロジーが小さく笑う。垣間見た冷たい視線に、少し私の背筋がゾクリとした。
ロジーは暗殺者。
もしかしたら皇帝とは別口の、かなり高度な情報網を持っているのかもしれない。
「いいよ。リーネの頼みだ。でもちょっと待ってて。準備してくる」
そう言って寮に戻ったロジーは、すぐに戻ってきた。変わったことと言えば、上からデニムのようなジャケットを着てきたことだ。多分、あれにも暗器が仕掛けられていると推測する。
私はマイリントアから貰った転移の魔道具を取り出し、私の肩に乗ったマイリントアに到着場所を精密にしてもらえる術をかけてもらった。ノクトと手を繋いで、片手ずつで魔道具の端を持ち、一緒に破く。
着いたのは、前回とは違い、スラム街とダイナ1を仕切る門の、王都側。
ダイナ1も充分寂れているが、スラム側は服さえなく、大事なところだけを隠しているような生気のない人達が、ゾンビのように歩いたり、地面に転がったりしている。立ち込める、鼻を摘まみたくなるような臭いも強く、不衛生この上なかった。スラムの人達はガリガリに痩せ細っている。食べ物を探して瞳だけがぎらついている人もいた。
そんなスラムの陰に予定どおり出現して、私は唸った。
「すごいわね、マイリントア。来たかった場所ぴったりよ。さぁ、ここから隠れて門を見張っている人を探しましょう」
私はローブを更に深く被って、辺りを見渡した。
獣人や他種族がこの小さな門を少しでも越えると、容赦なく殺されるらしい。しかしそういう見張りの人どころか、隠れている人の殺気さえ感じない。
「本当にいるのかしら。全くわからないんだけど。門を抜けたら殺されるなんて、只の噂なんじゃないの?」
「愚か者。それなら獣人達が黙って切り離されて過ごすはずがなかろう」
「ーーーまぁ、確かにそうだけど、、、」
「12人」
ロジーは呟いた。
「え?」
私は後ろにいるロジーを振り返る。ロジーはにっこりと笑った。
「見張っている人の数。12人だよ」
「え?え?え?」
「異変があったら、連絡して更に増員できるように訓練されてるね。手前の5人から火薬の匂いがする」
ロジーは、もう見張り探しに興味がなくなったようで、頭の後ろに手を回した。
「さ。もう行こうか」
と視線で、今から行く方向を指示する。
「ちょ、いや、待って。見張りを見抜いたのはすごいけど、その人達がどこに帰るのか、跡をつけて黒幕を見つけないと」
ロジーは私が慌てている姿を楽しそうに笑った。
「それも分かったから、行こうって言ってるの。奴らは紋章をうまく隠してるけど、奴らの着ている服の仕様とか、微かに香る独特の薬草の匂いは隠せてないよね。あれはこの国で1ヶ所にしか生えない薬草だから。もうバレバレ」
「ーーーーそう、、、、なんだ。はは」
私はから笑いをするしかない。
暗殺者って、こんなにすごいものなんだっけ?
肩の上に乗っているマイリントアが、ニヤニヤしながら私に言った。
「ホレ。ロジーを連れてきて良かったじゃろ」
マイリントアのそのにやけた顔が憎らしかったが、まさしくその通りだったので文句も言えない。
「ーーーほんとにね」
「早くこんなところ出ていこう。昔の自分を思い出して気分が悪い、、、」
呟いたロジーの言葉は、私の耳には届かなかった。
※※※※※※※※※※※※
「はぁ、、、はぁ、、、はぁ、、、」
息を切らしながら、私はロジーの後を駆けていく。
リーネの体力を信じて、走るロジーを追ったけれど、ロジーの体力の方が上だったようだ。
全く疲れを顔に出さず風のように走る姿は、黒髪も相まって、密林を駆け抜ける黒豹を彷彿とさせた。
ロジーは振り返る。
「ちょっとリーネ。そんな速さじゃ、朝までに学園に戻れないよ。ぼく、これでも無遅刻無欠席目指してるんだけど」
何そのプチ情報。
「殊勝な心がけね。ところであとどのくらい走るの?もうすぐ着きそう?」
「そうだね、もう少しだよ。今まで走った5倍くらいの距離だけだから」
聞いて、くらりと眩暈がした。
こんなに長い距離走るくらいなら、転移の魔道具の1枚目は学園寮まで徒歩にすれば良かったと後悔する。
「5倍って。ちょっと待ってロジー。一体どこに行くつもりなの。そのまま走り出すからすぐ近くかと思ったのに」
ロジーの走るスピードが落ちる。私と並んで、首を傾げた。
「言っていいの?向こうについてから知りないのかと思ったのに」
「、、、そう思ってたけど、この距離をこの速さで行くのだけでも限界なのに、あと5倍は流石に、、、」
息が落ち着かない私をロジーは目を細めて笑う。
「なんだ。リーネ、思ったより体力ないなぁ」
あなたが化物並みなのだと言ってやりたい。
「、、、ごめんね、体力なくて」
少し機嫌を悪くした私の声が、思ったより低くなっていたのだろう。
ロジーは少し黙って、ちょっと悪びれた様子で自分の頭をトントンと突付いた。
「リーネ怒ってる?ーーーぼくは痛みとか苦しみとかの神経が、どうも切れてしまってるみたいなんだ。だから、、、その、リーネが悪いわけじゃない」
黒豹の耳が、シュンと垂れたように見えた。
思わず胸がときめく。
弟系とか子犬系とか、全然好きじゃなかったのに。
「ーーーな、なんて可愛いの、、、」
黒豹ロジーが、手に乗るくらい小さいマイリントアよりずっと可愛かった。小動物を見たときのように、私の胸がキュンと鳴る。
「え?」
ロジーが呟き、
「え?」
と私がそれに続く。
「いや、今、リーネが、、、」
「私、何か言ったっけ?」
しん、、、と沈黙が続いた。ロジーは首を振る。
「ーーーーいいや。ぼくの聞き間違い、、、かな?」
「だよね」
にこっと兜の中で微笑んだ。
まさか自分が声に出しているとは思わなかった。
私は何もなかったことにして、ロジーに改めて問う。
「で、結局、黒幕はどこの組織なの」
ロジーはうぅんと唸った。
「黒幕というか。さっきの連中は、カナタイド辺境伯の人間だよ。実際、辺境伯が何をしてるのか知りたいだろうと思って辺境伯の領地に向かってたけど」
私は目をこれ以上ないほど見開いた。
「カナタイド辺境伯ーーーですって?」
私は大声で叫んでしまった。
夜中である上に、そこがただの田舎の土地だったので、問題はなさそうだったが。
「ちょ、声が大きい!」
ロジーは、しぃ、と口の前に指を立てる。
流石、用心深さが売りの暗殺者。
カナタイド辺境伯。
私はその土地の地図を頭に浮かべる。
リンドウ帝国。その中央よりやや下に王宮と王都がある。リンドウ帝国は四方を他国に挟まれており、その北側の国境を守る役目を、カナタイド辺境伯は任されている。
辺境伯は何人かいるが、カナタイド辺境伯が最近では一番勢力を伸ばしていた。
辺境伯といえば、伯爵より上。侯爵とほぼ同格だが、実際は、現在我が公爵に次いで権力を有している。
「まさか、、、カナタイド辺境伯が、、、そんな」
ショックを隠せない私だったが、徐々に落ち着いてくると、カナタイド辺境伯の領地の位置の方が気になってきた。
カナタイド辺境伯…領地って、どこにあるんだっけ。
頭の中に地図を思い浮かべる。
「ーーーちょっと待って」
答え。それは国の一番北側。
ここから何キロあると?下手したら四桁行くのに。
山脈もいくつも聳える、その道のり。
それを一晩で往復するつもり?信じられない。
私はロジーを勢いつけて睨み付ける。
兜を被っているので顔は見えないだろうが、私の怒りは伝わったようだ。
「、、、てっしゅうっ」
「は?」
私は顔の前で手を振った。
「撤収!撤収!!そんなところ、今から走っては無理です!出直します。帰ります。引き返します!」
「せっかくここまで来たのにか」
マイリントアは肩の上で悲しそうにする。
「マイリントアがもう1つ転移の魔道具くれればまた違う話だけど」
私がマイリントアを見ると、マイリントアは少し罰が悪そうに、ホッホッと笑った。
「ーーーこの前、おなかが急に空いてなぁ。つい、転移の魔道具売ってデザート食べてしまったんじゃ」
ぱん、と私は手を打ち合わせた。
「はい、撤収ーーー!」
ロジーはとても役に立つけど、ちょっと常軌を逸しているところがあるので、一緒に行動する時は注意が必要ね、、、と、私は心から思った。




