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ずっと一緒に。異世界ライフ  作者: 江野喜けんと
第1章 やってきたのは裏世界?
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現れる黒幕

 黒焦げの男を捕縛する双葉。


 「よしっ、生きてるな。死なれると処理がめんど…じゃなくていかなる理由があっても人殺しは良くないからね。」

 

 「お…に…がぁ……。」


 「さて、久来君たちを助けに…いや、来栖先生の無事を確認するのが先か。」


 双葉はイモムシ状態になった男を転がし、残りの3つの部屋を調べ始める。


 2つの部屋は、物が散乱しているだけだが、一つだけ起動しているパソコンを発見する。


 「なんだこれは。奴らリモートで打ち合わせしていたのか。タイムリーなことだな。」


 特に有益な情報はなさそうなのでパソコンは閉じた。


 「やはり一番奥の部屋か…早速調べ」



 「その必要はありませんよ神宮先生 (凛)。」


 双葉が部屋を出て、最後の部屋を調べようとした矢先に声をかけられる。双葉はそちらを向くと同時に飛び退いた。すると銃弾が飛んできて地面を抉る。


 「……ご挨拶だなぁ、いきなり銃を撃つ奴があるかい?」


 「研究センターの人間なら珍しくはないでしょう(笑)。それに私は挨拶ではなくアジトに入り込んだネズミを駆除しようとしただけですが(笑)。」


 双葉の視線の先には白衣を着て銃をこちらに向ける嫌らしい笑みを浮かべた男。そして足元にはボロボロになった来栖薫が横たわっていた。


 「上代芳司(かみしろほうじ)研究員、研究センターは問題児が多くとも無法地帯ではない。不文律というものは存在する。人を拉致監禁してその娘まで脅かしゴロツキ共を雇うとは…特務課ともあろう者がどういうつもりかな?」


 双葉は自身のカードを光らせる。そこに容赦の色は一切ない。


「あぁ…でもその前に…」


 双葉の周辺に幾つもの炎が浮かび上がる。

 

 「入り口には私の弟子がいるはずなんだ。君、どうやってここまできた。答えによっちゃぁ…」


 双葉が指をパチンと鳴らす。同時に炎がうねりを上げて上代に襲いかかった。


 「おぉっとぉ、まだ答えてもいないでしょう(笑)。というか人質がいても容赦無しですか…ずいぶん冷酷な方なんですねぇ(煽)。」


 上代は薫ごと素早く双葉の攻撃に対応した。


 「大事な人質なんだ。簡単に切るはずがないだろう。それより質問に答えたらどうなんだ。顔が人形焼になるぞ。」


 双葉は焔で燃え盛る拳を固める。


 「怖い怖い、言うまでもないでしょう…と悪役らしく言ってやりたいところですが…別の出入り口があるだけですよ、あなたの弟子は手強いですからね(笑)。」


 上代はそう言って双葉がまだ調べていない奥の扉を指差した。双葉がそちらを向く。


 「ひょおおおぉぉぉぉ(愉)!!」


 次の瞬間、上代は双葉目掛けて発砲した。


 「だと思ったよ卑怯者が。」


 双葉もそれは頭に入っておりサイドに飛んで躱す。同時に腕を払うとその軌道に合わせて炎が爆ぜる。


 「あっつううい(熱)、山盛りカルビになっちゃいますねぇぇぇ(笑)。」


 上代は乱暴に薫を後方に放り捨てると軽やかに回避する。


 「腐っても特務課か。さっさとお縄についてくれた方が楽なんだが。」


 「そう言うあなたは研究科なのに普通に銃弾躱すとかどうなってんですかぁ(笑)。まったくとんだ邪魔者が現れたものですよ(呆)。」


 上代が銃を容赦なく撃ちまくるが、双葉は回避しながら上代の動きに注視する。


 「ひっひっひ、分かりますよ神宮先生〜来栖が私の背後にいる以上下手は打てませんもんね〜ここに来てやっぱりあなたは人の子だぁ(邪悪)。」


 上代は背後に転がる薫に銃を向ける。双葉はもう飛び出していた。


 「ちぃっ!」


 放たれた弾のほとんどは弾いたが何発かは双葉の身体を掠めて耐久値を破壊する。


 「…下衆が。」


 「下衆上等銃は精巧あなたは地獄徒競走一等賞〜(笑)。」


 銃弾の雨が殺到する。双葉はなんとか薫を背後に庇い炎で銃弾を溶かしていくが攻めに転じることができない。


 「神宮先生〜あなたほどの人が研究センターの犬をやっているなんて勿体無いですねぇ(憐)。」


 上代は銃を撃ち続けながら言う。特殊な銃なのか全く弾切れしない。


 「自分だって研究センター所属じゃないか…と言っても私がこの件を告発すれば除名か。ついでに豚箱で臭い飯でも食っておけっ。」


 炎と銃弾が嵐のように飛び交う。


 「もう研究センター所属じゃないんですよ私は〜(笑)。古臭い倫理観掲げて雁字搦めの研究センターより素晴らしい組織の一員になったのです(恍惚)!」


 「そうか、豚箱で自慢すると良い、このままだと地獄の閻魔に自慢になってしまうかな?」


 まともにやり合えば双葉が上。しかし背後に薫を庇っての戦いは彼女の力を大きく制約する。


 「あなたも来ますか…? 夕霧さんの元に…(冷笑)。」

 

「っ……。」


 予想外の名前が飛び出し双葉の動きが一瞬鈍る。その隙を上代は見逃さない。


 「直接蹴えぇぇぇる(笑)!!!!」


 上代は瞬時に双葉に接近し流れるように飛び蹴り。双葉は腕を入れてガードするも勢い余って吹き飛ばされる。


 「あの御仁は隠居したんじゃなかったのかなっ!?」


 さらに追撃の銃弾。双葉は転がって回避する。そのまま上代の顔面目掛けて光熱線を放つ。


 「ふっふっふ、世間の情報などダミー(笑)。それよりこちらもそろそろ本気を出しましょうかぁ(興奮)!」


 すると、上代が手をかざし、手から氷の柱を出すと、光熱線にぶつけてかき消した。


 「ちっ、銃ばかり撃ってると思ったら…!」


 「…これこそが我々の研究成果…(自慢)。」


 上代はそう言って、キャドーカードを取り出す。


 「…何だそのカードは…?」


 双葉は職業柄キャドーカードは良く見るが、上代が出したそのカードは見たことがないものだった。


 銀色に光り輝き、魔法使いのような絵が描かれている古めかしいカードだった。


 「冥土の土産に見せてあげますよ(笑)。キャドーの力をさらに超えた進化せしキャドー、ネオキャドーの力をね(超自慢)!」





 その時、パラパラと天井から小石が降ってくる。


 …鉱山全体が揺れている?


 その時、天井の土が崩れ、瓦礫が落ちてくる。


 「(焦)!?」 「おっと。」


 双葉と上代は瓦礫を飛び退いて避ける。


 土煙に広間が包まれる。


 「ケホッ、一体何が…?」


 双葉が瓦礫の方を見ると、土煙から人影が2つ現れる。


 「ててぇ、大丈夫か、美月さん…。」


 「えぇ、なんとか…底が抜けちゃったみたいですね…。」


 そこに現れたのは久来と美月だった。


 「久来君、美月君! 無事だったか!」


 「あっ、双葉さん、えぇ、大丈夫です。」


 「そうか、…ところで美月君、その格好は?」


 「あはは…色々ありまして…」


 美月は曖昧に笑う。


 その時、上から上から何か巨大な影が近づいてくる。


 「何だ?」 「やっべ、まさか…」


 ズゴォォオン!


 巨大な何かが瓦礫の上に降ってきて、地面が激しく揺れる。


 そして、巨大な亀が姿を現す。


 ゴォォオオ!

 

 「まさか、ヨルド鉱山の主ニグラム!?」


 「あはは…すいません、起こしちゃったみたいで…。」


 久来が頭をかく。


 「みんな! あっ、久来たちもいる!」


 「みんな〜生きてるかぁ〜!」


 さらに綾たちが再び下に降りてくる。


 「…全く、次から次へと、全員まとめて葬ってあげましょう(怒)!」


 上代がキャドーカードをとりだす。


 俺たちも構える。あの男が捕まえている人、あの人が薫さんか…




 「絶対に助け出す!」



 

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