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体力測定(桃花)

作者: 狼花

  「やはり歳を重ねると疲れやすくなりますな」

「わかります。階段の上り下りがしんどくて」

「そうそう」

学級日誌を届けに職員室に入ると

2人の年老いた教員がお互いをいたわり合っていた。

・・・私のお母さんもいつか年老いたというようになるのかな?・・・

「お、七野。日誌持ってきたのかご苦労様」

「はい、先生」

さて、用事も終わったしすぐ帰ろう。

「それじゃ失礼します」

「気をつけて帰れよ」


 知らないうちに人は老いていく

生きていく上では当たり前なんだけど

学校の帰り道ふと考え込んでしまった。

あの元気なお母さんも弱ってシワが増えておしとやかになるのだろうか

歩くのをやめ腕組みをして考える。

・・・うーん。想像できないな。・・・

でも知らないうちに足腰が弱くなるのって怖いな。

なんとか体力が落ちていることに気付ける方法はないだろうか

しばらく考えて逆に今のお母さんはどれだけの体力があるのか

気になってしまった。


 ・・・でも、お母さんの体力ってどうやって調べればいいんだろう・・・

私たちは学校で体力測定があるからいいけど

大人は健康診断しかないもんね

大人も体力測定するように法律を定めればいいのに

20mのシャトルランって私苦手なんだよね。

あの苦しみを何故先生も一緒に味わってくれないのだろうかと

いつも走っている最中に思う。

私の家に体力測定をする道具はないし

・・・学校の備品って頼んだら貸してもらえるのかな?・・・

いや、重たそう。

持てるのはせいぜい握力計かな。


  ・・・うーん。何かいい方法ないかな・・・

あ、そうだ。

別に私自身がお母さんのいまの体力を知りたいだけなんだから

自分なりに作ってもいいか。

・・・家に帰ったらゴロゴロする予定だったけどお母さんの

    健康調査だから仕方ない、働き者の母を持つと苦労するよね・・・

 よし、桃花流の体力測定を実施しようじゃないか!!


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