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世界の価値  作者: 無名
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賢い者と愚か者2

何を考えながら書いているかと問われると、何も考えていないとしか答えられない。

登校の一波乱の後、高校にダッシュで来た俺は職員室に向かった。

今の時刻は7:45だ。

職員室に入ると、


「あれ?君は確か新入生の次席の子だよね。すごく早いし、職員室に用があるって事は何かあったの?」

先生らしき女性に話しかけられた。

この先生察しがいいな、この人に相談するのがよさそうだ。


「えっと、・・・・・・」


先生に事情を話すとすぐに理解してくれた。

すごいなこの先生。

普通、主席の恰好が酷いから代役を用意しろとか言われたら『はあ?』みたいになると思う。


「理解は出来たけど、ごめんねー。主席スピーチは僕の管轄ではないんだよ。ちょっと待ってて、担当の先生呼んでくるから」

あの先生一人称は、『僕』のようだ。

若くて身長もそんな高くないから、ラノベなら癒しキャラに間違いないだろう。癒し系先生と呼ぶことにしよう。

そんな事を考えていると、癒し系先生が戻ってきた。


「お待たせー呼んできたよー。事情も話して置いたから本題から入っても大丈夫だよ」

気が回る先生だな。

僕っ娘で癒しキャラで察しがいい上に気が回る、そうか、癒し系先生がヒロインだったのか。

おっと、ふざけている場合ではなかった。


「ありがとうございます、癒し系先生」


「癒し系先生・・・?」


「あっ、何でもありません」

うっかり口に出してしまった。

さて、本題に入ろう。


「えっと、もう聞いているようなので率直に伺いますが主席スピーチはどうします?」

と、(三十路間近なのにまだ結婚していない事に最近気がついて慌てている、みたいな雰囲気のする)担当の先生に聞いてみると、


「主席がダメな場合は次席の人が代わりにすることになっているんだよ」

そっか、次席の人が代わりにするのか。そりゃそうだよな、次席の人可哀そうだな。

・・・・・・・・あれ?次席って俺だ・・・。


「あの・・・先生」


「どうした?」


「次席の人はやりたくないと言っているのですが・・・」


「主席はできないが次席が使えるのだったらたぶん拒否権はないと思うぞ」

そんなバカな!?人権が行使できないというのか!?


「まぁ、そういうわけだからよろしく」

・・・えっ、どうしよう・・・今からスピーチの内容考えないといけないのか?

確か入学式は10:00からだったよな。

恐る恐る腕時計を見ると8:30と表示されていた。

嘘だろ・・・後1時間半で、考えなきゃいけないのか!?

こういう時のスピーチって何日か前から考えるものだろ!?


「あっそうだ、今回の場合は特別だからいくらひどいスピーチでも許されると思うから安心しろ」

先に言えよ!

ていうか、考えないといけないということに関しては変わらないから難易度が変わったわけではないんだよなぁ・・・。

元々碌な挨拶をするつもりもなかったし・・・。


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