賢い者と愚か者1
初投稿です。宜しくお願いします。
今日の登校中の事。
入学式当日
里親である白崎夫妻に
「いってきます」
と、挨拶をして家を出た。
入学式だから遅れないようにしようと思い家を早く出たが、
腕時計を見ると7:30を示していた。
新入生は9:00学校に集合と指示されている。
「早すぎたな・・・。」
ボソッと、呟くと歩くペースを少し落とした。
すると後ろの方から、
「ひーちゃん待ってよー」
と、声が聞こえた。
声の持ち主が誰なのかは、振り返る必要もなくすぐに分かった。
白崎萌葱
運動神経、中の上 頭脳、チート級の天才 容姿は、少し幼い感じ
を残しつつも美人であることは間違いない。
その上、家は雑貨から宇宙開発まで広くに手を伸ばしている世界トップ
に君臨している財閥の令嬢。
といった、いろいろおかしいステータスを持った存在だ。
そんな奴がなぜ俺なんかと知り合いなのかというと、
察しの悪い人でも気付いているかもしれないが、
彼女が里親の白崎夫妻の実の子供というだけだ。
ちなみに、同級生だ。
などと、
「なんだこの説明がましいモノローグは?・・・文末に『だ』が、多いな」
みたいな感じの事を思いながら歩いていると優しく肩をたたかれた。
「ねえ、なんで待っていてくれなかったの?一緒に行こうって言ったのに!」
どうやら追いつかれたらしい。というか怒っているらしい。
しかし、なぜ俺は怒られなければならないのだろうか。
そう思って反論と正論を言うことにした。
「おまえになにも言わず先に家を出たのは謝ろう。そして、俺は優しいから質問に答えてやる。その変態的というか犯罪的な恰好をしている奴と一緒に歩きたくないからだよっ・・・!」
「どうしたの?今日はテンションが高いね!」
どうやら話の内容の方には触れてくれないないらしい。
「誰のせいだよ・・・。それよりもその服どこに売っていたんだよ。」
一応彼女の今の服装について述べて措くと、囚人服の上に学校指定の制服の上着を着ている。極め付けには、犬用の首輪をしている。
「あれ?そいえばお前主席だから代表でスピーチしないといけなかったよな。」
「うん!そうだよー。」
「『うん!』じゃないだろ!その服で挨拶をするつもりか!?」
「うん!そうだよー。」
「同じ言葉を連続して使いやがった、最低だ、あしらいやがった、許さねぇ。」
「うわっ!心狭っ!」
「うるせぇ。・・・えっ、ちょっと待て。本当にその服でするのか。」
やばいどうしよう・・・。このままは流石にまずい・・・。
「橋姫高校がいくら俺らに優しくてもさすがにそれはアウトだろ。」
「そうでもないよ。服にラインが入っているくらいならいいってさ!それと、チョーカーもいいらしいよ!」
・・・チョーカー?
「無駄にテンション高いな・・・。」
「だって高校の入学式だもん!」
「俺らにとってそこまで価値のあるものでもないだろ・・・。」
あっ、こんなこといる場合ではない。まずは、先生に相談するべきか?
だとしたら早く家を出たが少し急ぐ必要があるな・・・。
「嫌だなぁ・・・めんどくさいなぁ・・・。」
「心の声が漏れてるよー!ていうか、何するつもりなの?」
「先生に相談。・・・というわけで急いで行くから」
と、言うと同時に走り出した。
「え?ちょっとー待ってよー」
この行動は正解だったと言えるだろう。この犯罪者(の恰好をしたバカ)と一緒に登校するのを合法的に避けること出来たのだから。
ごみクソでもいいので評価してくれると嬉しいです。