ぶどうの保存
ブドウ農家さんのページとか見てみると「ぶどうは追熟しないので、すぐに食べろ」と書いてあったりします。追熟というと、バナナみたいなのが典型で、果実に蓄えられていたでんぷんが糖に変化し、より甘くなるのを指すようです。その意味では、糖が溜まるだけででんぷんとして養分が溜まらないぶどうは、確かに追熟はしないと言えます。
ただ、実際には数日置いておくと、なんか味がなじむというか甘味が増すことがあるような気がしたりします。水分が少し抜けて、糖度が少し上がったりするんでしょうかねえ。
ぶどうの保存は、常温で数日、冷蔵庫に入れて一週間程度、と言われています。ただ、この間読んだ話では、シャインマスカットは比較的保存性が良いという事で、適切に設計された冷蔵庫だとずいぶん長持ちし季節をずらして出荷できるとかありました。
ぶどうの新旧は、粒に繋がっている軸を見ると判ります。最初、軸は太くて青々としています。これがだんだん時間が経つと、軸がやせて細く脆くなっていきます。取れたてのぶどうの軸は、料理ばさみでも容易に切れないほどのしっかりしたものですが、例えばコストコの輸入ぶどうとか、粒は当然瑞々しいにしても、軸は枯れた感じになってしまっています。
と言う訳で、ぶどうは冷蔵庫で保存、というのが基本になりますが、房のまま、というとなかなか場所を取って困りものです。そこで、粒を取って、フリーザーバックとかに入れて冷蔵庫に入れるのであればスペースファクターは良くなります。
ただし。ここで粒を「もいで」しまってはいけません。そうすると、軸からもがれた部分から、菌が入って実が痛んだり、あるいは後で述べる冷凍をする際にはそこから果汁が流れ出してしまったりします。
ですので、正しい保存法は軸を付け根から少し先の部分で一粒ずつ切断してフリーザーバックに保存。食べる際にその軸だけ外す、という事になります。
そうすると、沢山の数の粒を軸から切り離す、という事になりますが、先に書いたように新鮮な房だと料理ばさみで切るのは一苦労です。そんな時には、直歯の「万能ばさみ」が便利です。アルミ板が切れるようなハサミであれば、軸を切り離すぐらいは容易ですし、スプリングが付いていれば連続して切り離していく際にとても楽に操作できます。
去年使ってから、どこかに行ってしまったので写真とか出すことはできないのですが……
と言う訳で、ぶどうが沢山余ってしまったら。実を切り離して保存するのが良い、と覚えておいてください。