サマークイーン(と少しゴルビー)
昨日出向いた農園で、サマークイーンの粒をパック売りしていました。それを買ってきてみましたので、覚えているうちにそちらについて少し。
サマークイーンは、ゴルビーと紅伊豆の掛け合わせ、ということです。
そのゴルビーですが、まさかと思われそうな、あの旧ソ連の指導者の愛称が、本当に名前の由来だそうです。丁度、品種登録の時期が、活躍されていた時代と重なったとか。そのゴルビー、最近名前を悟紅玉と変えたそうです。読み方はゴルビーのまま。まあ洒落ですよね。
新しい名前からも明らかなように、ゴルビーは赤系ぶどう。紅伊豆も同様。ちなみに、去年はゴルビー採って食べたのですが、行きつけのところの赤系統のぶどうの例にもれず、奇麗な緑色でした。
ほんのちょっと、赤くなりたいな、という動きは見られないでもないですけれどね。
ちなみに、今年も確か奇麗な緑色だったので、取ってくるのは断念することにしました。
それら赤系ぶどうを掛け合わせたサマークイーン、webの紹介写真では奇麗な赤に輝いているのですが、昨日の農園でもやはり奇麗に赤を出すのは難しかったようです。もしかしたら、このあたりの環境や土とか(ワインなら、テロワールとか言いそうな)で、向き不向きがあるのかもしれません。
さて、サマークイーン、房の重さは判りませんが、粒の重さは15g程度。かなり大粒です。糖度は17-19度と、まあまあ。ただ、詰め合わせであることから、異なる房の粒の寄せ集めであると思われ、明らかに色づきの良い粒の方が糖度が高かったです。緑色のものは、あまりおいしくありませんでした。
皮は厚め。食べるのはちょっと難しいでしょう。果肉は硬めで、しっかりとした歯ごたえがあります。味の傾向は紅瑞宝の紅ぶどうに近い感じがあります。比較的さわやかな甘味が来るのですが、なんだかそれがすっと抜けて行ってしまう気がします。あまり後味が残らないというか。
このサマークイーン、実は食べ収めということで、今年で木を処分してしまうらしいです。ぶどうは接ぎ木で育てるので、多分ですが木の上の部分は処分しても、根本は残して接ぎ木の台とするのではないかと思います。根がしっかりしていれば、成長はとても速いらしいので。また、農園内の自家増殖は問題ないらしいので、人気の木(シャインマスカットとか)の枝を継ぐ、なんていう事をするのかもしれません。
翌年園に行ってくると、去年はこのぶどうがあったはずなのに、という事が少なからずあります。栽培される品種は、どんどん移り変わっていき、手間や収量、人気などで淘汰されて行ってしまうようです。そうして、同じ品種ばかりになってしまうと…… なんだかやっぱり少し寂しく感じてしまいます。




