目次 次へ 1/13 プロローグ その時、俺は痛みしか感じなかった。 普通は怒りも感じるはずなのだが、俺にとっては痛みがひどすぎて他のことを・・・いや何一つ考えることができなかった。 何故なのか、誰なのか、そんなことを考える余裕がなかった。 流れていく血、薄れていく意識、傾いていく視界・・・ そのどれもが、この世から俺を拒んでいるように思えて仕方がなかった。 やがて、糸が切れるように、ぷつんと俺の意識は途切れる。 いかにして命が助かったのかは、全く見当もつかない。 ここから、俺の地獄が始まる────