王様は無邪気系のおじ様
入学して3日
たった3日で私の派閥ができ、取り巻きも出来た
もとも、社交界では有名だからと言ってこれはない
さすが乙女ゲーの主人公である
え?なんで今世が乙女ゲーなんて分かるかだって?
そりゃ、前世の私がやってた乙女ゲーの第一攻略対象者が私の婚約者だからである。
忘れもしない殿下とのファーストコンタクトで私は自分が前世時にやったことあるゲームと同じような世界に転生したことに気づいたのである
あれは、私が5才の頃
自分の部屋で本(幼児向け)を読んでいた時に父が来たのである
「やぁ、私のかわいいレベッカお願いがあるんだ」
子供の目線に合わせるように膝をおり優しく微笑んでいるイケメン
お父様の周りだけなんかキラキラしてるんですけどー!
鼻息を荒くしそうになるのを必死にこらえてなんとか頷く
そう、私は5才児ですでに残念な子であった
「私の仕事場の上司が自分の子供とレベッカを合わせたって言うんだ。だから一緒にお父さんの仕事場に来てくれるかな?」
頭を優しくなでてくれるイケメンにもう鼻血が出そうである私はまたもや頷くだけで精一杯だった。
そして連れて来られた先は城であった。
そして会った子供は案の定王子様だった。
「レベッカ、あの方はガリレステ様だよ」
お父様に促されて入った庭園、そこには金髪の将来有望そうな子供が居た。
私の目線は当然その子供
ではなく、その隣に立っているあからさまにその子供と血縁関係である金髪で燃えるような赤い目を持ったナイスミドルに奪われた
「おっ、アル!やっときたか」
少年のような笑顔をするナイスミドル
あぁ素敵
「陛下、こっちが私の愛娘のチェレベッカです。レベッカ、挨拶を」
「紹介にあずかりました、チェレベッカ・ケルナイトでございます。この度は賢王と名高い陛下とそのご子息にお会いできて光栄にございます。」
ふふっどうだ
我が家の家令もびっくりな完璧な挨拶を!
チェレベッカの挨拶を聞いて呆然としている金髪親子――もといルゼライ国の王族――は国王の方が先に我に返り咳払いをした
「こりゃぁ将来が楽しみな嬢ちゃんだ。」
そういうと陛下は私の前に来て、膝を折った
「はっ?」
唖然とする私の反応に陛下は笑い
「私は、リュシャン・ルゼライトだ。この度は美しいお嬢さんに会いて光栄だ」
チュ
そう言って私の手を取ってキスをして来た所でその日の記憶は終わっている。
この日、私が第二の恋に落ちたのは言うまでもない