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夢の続き

作者: ねぎま
掲載日:2026/04/02

ある夜の日


???

「こんにちは。いや、おはようの方が合っているかな?」


急についたテレビに僕は、驚きつつもなぜか見入ってしまった。


???

「君がこのビデオを見ているころには、私はこの世にいないだろう。だが、私の夢は叶っている。私はもう充分という時間、夢を見ていた。そのため、自分の夢に飽きてしまった。だから君がいる。私とは違う夢を、君は追い求め叶えて欲しい。これから、君がどんな事に想いを馳せ、何に会うか、私には分からないが君が行きたい道を進んでくれ。私の願いはこれだけだ。では、君の夢が叶うことを願っている。では、また逢える日を楽しみにしている。」


ビデオの男が一体誰か分からないが、この男が言う「君」とはおそらく僕のことだと思う。この男は一体誰なんだろう。白衣のような衣服を着ていて、医者のような博士のような、厳かな雰囲気を纏っている。僕の記憶には、こんな人はいない。だけど、僕は多分この人を知っている。ビデオを見てからなぜか、寂しい気持ちになった。 僕は、この人が言うように夢を追い求めてみようと思う


3166/01/19 


僕は旅に出た。

昨日の夜、あのビデオを見て僕の知らない世界や物を知りたくなった。旅に出た今日、早くも知らない世界が広がっていた。外は、荒廃していて、僕以外の人間がいるとは思えないような世界だった。だけど、新鮮な空気、初めての景色にワクワクしている。僕は、あの人のように長い夢を見て、また次に託せるように、旅を続けようと思う。


3166/02/19


旅を始めてひと月経った。未だに、ビデオで見たあの人以外の人を見ていない。この世界に人はいるのだろうか?人はいないけど、壊れたロボットが沢山いた。かつてのAIによる反逆で起きた戦争の跡なのかな?それでも、僕がいるから他にも生きている人はいるはずだから、人を探そうと思う。これからは、人を探して交流を旅の目的にしよう。


3166/02/25


今日は、旅に出て初めて良い成果があった。なんと、会話が出来るロボットがいた!僕がいるこの場所は、かつて、東京と言われ、今は廃れたビルや壊れたロボットしかない荒廃した町だそうだ。ロボットは、ここから離れる事が出来ないらしく、明日にはお別れするけど様々な話を聞くことが出来た。ロボットが言うには、東京に人はいないらしい。そして、東京は1つの国の1つの都市らしく、そしてその国を日本というらしい。他にも、日本の外には水で満たされ海というものがあることや、日本以外にも他の国があることなど、僕が知らない事ばかりで、夢が広がった。


3166/07/24


旅を始めて半年が経つ。この旅を続けて会話が出来たものは2月にあったロボット以降いなかった。そして、今、目の前に海というものが広がっている。この海を超えたら、知らない世界や人がいるかもしれないという可能性にワクワクする。この海を超えるのは難しいから、一旦海沿いを旅して、陸続きになっていないか探そうと思う。


3166/12/25


旅を始めて10ヶ月、海を見つけて半年が経った。陸続きの場所はなかったが、対岸が見える場所は見つけた。ここからなら泳いで渡れそうなので渡ろうと思う。そして、今日は、クリスマスという奇跡が起きた日らしい。僕は対岸にある大陸に、人がいることを願って渡ろう。向こうで人にあったら、僕の夢を伝えてみようと思う。


3167/01/19


あのビデオを見てから1年が経った。まだ、人に会えていない。こんなに旅をして人に会えないってことは、人はもう滅んでしまっているのではないか?なら、なぜ僕はここにいるんだろう?僕は本当に人間なのか?この旅の目的を変えてみようと思う。人間の習性を知ることにしよう。僕が本当に人間なのか、それとも得体のしれない化け物なのか自分探しにいこう。


3167/06/24


旅を始めて1年と半年が経った。未だに人には出会えていない。だけど、色んな収穫はあった。まず、僕は人間じゃないらしい。僕は一日中歩き続けていて、疲れというものも知らなかった。だが、人間は一日中歩けないらしい。そして、泳ぐことは半日も出来ないらしい。僕は何日も泳ぎ続けて海を渡ったけど、人間には不可能なのだとか。要するに僕はAIのロボットらしい。つまり、旅に出る前に見たあのビデオの男は、僕を創った人なのだろう。あの時、僕は知っている気がしたというの間違っていなくて、なんなら僕の親だった。僕の親が言ったように、これからの旅は夢をみようと思ったけど、夢とは夜に眠ることで見ることが出来るらしい。なら僕は夢を見れないのか?夢を見るには眠らないと行けない、僕の身体には夢を見る機能は付いていない、一体これからどうしよう。


3170/01/19


旅を始めて4年が経った。旅はやめてしまった。けどその代わり、夢は眠る以外でも見ることが出来るのを知った。夢とは、何をしたい、誰に会いたいという簡単なことでも良いらしい。それから僕は、眠ることで見れる夢を見れるロボットを作りたいという夢が出来た。そのために旅をやめ、ロボットを作る最適な場所を探した。まず最初に僕が起きた場所へと戻ってきた。僕が起きた場所は研究所だと予測して、戻ったらやはり、研究所だった。ここでロボット作りを始めた。眠って夢を見れるロボットを作るにはとてつもない時間がかかりそうだ。けれど、僕には時間がある。僕はロボットだから長い間、動き続ける。それでも限りはある。あと100年ぐらいは動けるだろう。僕が動ける間に作ることが出来ればいいのだけど。


3224/04/16


ロボットを作り始めて54年経った。ロボットは完成したのだが、なぜか動かない。このロボットはもしかしたら夢を見ているのかもしれない。まだ僕は、動けるから作ったロボットが起きたときに動けるよう、点検と機能確認を続けようと思う。


3247/10/27


僕はもうそろそろで機能停止するだろう。ロボットを作り始めた頃は100年ぐらい動ける予定だったのだか、思ってたより短かった。僕はもう充分という時間、夢を見ることができた。夢を見る事が出来るロボットを作る夢を。完成したロボットは寝坊助らしく、未だに起きない。僕の子供が起きたら、何もないと寂しいだろう。そうだ、僕の親が作ったビデオみたいのを撮って見ようかな。そして、子供が起きたらビデオが流れる仕様にしておこう。


????/??/??

ある夜の日


よく寝たなー

なんかテレビがついてるなんだろう。


???

「こんにちは、あるいはこんばんは。いや君にはおはようと言った方がいいかな?」





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― 新着の感想 ―
テーマ自体はすごく良かったです。 最後のテレビがついてるシーンも含めて、やろうとしていることは伝わる作品でしたし、眠ることで見れる夢を見れるロボットというのが個人的にかなり好きなタイプの発想でした。 …
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