― 亡霊たちの作戦会議 ―
ドローンとの乱戦を終えた三人の視界に、同時に同じ座標が投影された。 それは、市街地の喧騒から切り離された、旧時代の地下防空壕の入り口を示していた。
「……ここへ行け、ということね」
導かれるままに辿り着いた隠れ家は、分厚い鉛の壁に囲まれ、軍のあらゆる探査波を遮断する、亡霊たちにとって最高の聖域だった。
中央の作業テーブルに、三つのブルーチップが並べられる。 チップが同期し、テーブルの上に立体ホログラムの地図が浮かび上がった。青く発光する三次元マップ。その中心で赤く不吉に点滅しているのが、このセクターを統括する軍の巨大補給基地――**『拠点:アイアンゲート:司令官』**だ。
「……これが、俺たちの標的か・・・。俺たちに作戦を指令した人物。ユアン准将...」
「いい? 作戦はこうよ。私が拠点の監視ネットワークに偽の信号を流す。」敗走した三人は、隠れ家でチップの「真の権限」を解放しました。それは、軍の防衛網を物理的に破壊するのではなく、システムそのものを欺き、自分たちの存在を「最初からそこにいなかったこと」にする隠密機能。
隠れ家の冷たい空気の中、キーヨが最終確認を行う。彼女の指先は、恐怖ではなく、高揚感でわずかに震えていた。
「……真意か。軍人としての矜持を捨ててまで、何を隠したかったのか。それを聞くまでは、地獄へは行かせん」
ニビ・彼の目的は、自分が信じた「軍」という正義を汚した男への、静かなる断罪だ。
ロウは無言でバイクのエンジンを煽った。 あのチップから聞こえる「彼女の声」が、拠点の奥底から聞こえる気がする。司令官キルゴア准将こそが、彼女を、そして自分を「亡霊」に変えた元凶なのか?
「行くぞ」




