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わざと

 そうこうしているうちに、あっという間に三年生になっていた。

 

 そしていまだに続いている恋愛相談。

 

 まぁ、恋愛以外にもたくさんの相談を受けて、一緒に悩んだり解決法を考えたりしてオレ自身も色々学ばせてもらった。

 

 

 で…

 

 

 生徒会長を決める時期となりましたよ。

 

 どうするんだよー…‼︎

 

 莉央さんは、相変わらずって感じだし。

 

 

 

 …

 

 莉央さんって生徒会長になったら、ほんとにオレと付き合うのかな?

 

 …

 

 そして、候補者が決まり…その候補者は放課後演説のための準備をしたりポスターを制作したりと大忙しだ。

 

 

 で、オレも立候補者のお手伝いとかをしていたんだけど…

 

 ちょっとトイレーと思っていたら奈留実が歩いているのがみえた。

 

 で、うしろからバケツを持った莉央さん…が歩いててなんか…なんか動きが変だなって思ってみてたら、莉央さんが思いっきりバケツの水を奈留実にかけたじゃないか‼︎

 

「キャぁ〜っ、転んじゃったぁ。」

 と、大ウソな演技をしていた莉央さん。

 

「奈留実、大丈夫⁉︎」

 オレが駆け寄ると奈留実は、まさかの行動にでた。

 

「わたしは、大丈夫。それより莉央さんケガとかしてない?」

 と、まさかの心配をしているじゃないかっ⁉︎

 

「えっ、あー…うん。わたしは大丈夫…だけど…」

 と、まさかの奈留実の反応にびっくりした様子の莉央さん。

 

 それより奈留実が風邪をひいてしまう。

 

 オレ、ジャージとってくるから‼︎と、ジャージを取りに行こうとしたら、奈留実は…

 

「莉央さん、ハンカチどうぞ。」

 と差し出していた。

 

 …いや、奈留実の方が濡れてるよね?

 

 とりあえず猛ダッシュでジャージを取りに戻ると、奈留実が自分のハンカチで莉央さんを拭いてあげていた。

 

「あのさ…、奈留実の方がびしょ濡れだよね?」

 とオレがいうと、奈留実はニッコリしながら、

「わたしは、もうびしょ濡れだからもう拭いてもさ」

 というじゃないか。

 

 てか…莉央さんって、あれわざとバケツひっくり返したよね?

 

 

「あのさ、莉央さん…」

 とオレが言いかけると、奈留実はその言葉をかき消すように、

「ほら、莉央さんも風邪ひいちゃうからもう今日は、帰ろ!」

 と促した。

 

 奈留実…

 

 もしかしたら、奈留実は莉央さんがわざとやったって気づいていたのかもしれない。

 

 …

 

 続く。

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