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どんどんと…

 そしてめげずにパトロールを開始。

 

 …うん。

 特に異常なし‼︎

 

 見た感じはね…。でも、きっとオレが気づかないところで困っている人っているはずなんだよな。

 

 オレの知らないところで実際に奈留実は、一年生の女の子を救っていたわけだし。

 

 あ…、ところで奈留実って前にやりたいこと見つかったとか言ってたよな。

 

 部活帰りちょうど奈留実を見かけたので声をかけてみた。

 

「奈留実」

「あぁ、道久。」

「あのさ、一緒に帰りながら話さない?」

「え、うん。いいけど」

 

 …

 

 あー、並んで奈留実と歩けるって幸せっす。

 

 幼稚園の頃とは全く違う感じだ。

 

 あの頃は、帰ったらおやつ食べて縄跳びしよ?とかおままごとがいいな。とかやってたっけな。

 

 …

 

 今は…帰ったら、、、

 

 帰ったら…それぞれの家に帰り勉強に風呂、ご飯…からの就寝。

 

「幼稚園の頃は、よかったよな。」

「え、どんなところが?給食じゃなくてお弁当だから?」

 

「…まったく奈留実は、相変わらず食いしん坊だなー」

「なによ、じゃあ何がよかったの?」

 

「…そ、それは…まぁ…」

 無邪気でいられたから?いや、奈留実と理由なくてもそばにいられたから…。

 なんて言えるわけない。

 

「なに?」

「うーん。なんかさ、幼稚園の頃は…ただその日が楽しかったって感じ?」

「あー、なんかわかる。」

「な!でも今はさ…なんかな…」

「うん。色々考えることあるもんね。」

「たしかに。ってかさ、奈留実のやりたいこと見つかったってやつ、あれ何?」

「あぁ、わたしさ…生徒会長に来年立候補したいって思ってるの」

 

 ⁉︎

 

 生徒会長⁉︎

 

「生徒会長か、すげーな。」

「すごくないよ。それになれるかわからないし。」

「いや、なれなくてもその志がすげーよ」

「そう…かな?」

「うん、頑張れよ」

「ありがとう」

 

 

 まさか奈留実のやりたいことがそんなすごいことだったなんて正直びっくりだった。

 

 …奈留実は、どんどん新しいことに挑戦して…なんか…オレから遠ざかっていってしまう気がして少しさみしい。

 

 …生徒会長かー。

 

 よし‼︎決めた‼︎

 

 奈留実が生徒会長になるんだったらオレはそのサポートにまわろう‼︎

 

 てなわけで、オレはパトロール強化した。

 

 困っている人は、困ってます‼︎って看板をぶら下げているわけじゃない。

 

 だから、オレは逆に笑っている人たちに声かけをした。

 

 そして、困っていたらこのアドレスに連絡してね!と紙を渡す。

 

 名前は、無記名でもいいよと書いておいた。

 

 このアドレスは、学校のパソコンなんだけどオレと顧問の先生しかみれないようにしているのである。

 

 

 続く。

 

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