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異世界行ったら龍姫が俺の嫁!?  作者: じぐざぐ
第弐部 俺の封印
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第94話 龍人の俺

俺が意識を取り戻したのはお堂の中だった。

傍らに亜神レイラ様がいた。


「……お目覚めですね」

「レイラ様、俺は……一体……」

「泉での出来事から、一週間ほどたっております。よく、お戻りになられました」

「はぁ……泉で……」


そうだ、シズク! シズクが来てたよな!


「レイラ様、シズク……いえ、水龍様は、どうされましたか?」

「はい、あの方は儀式が済んだ後、戻られました。さすが、神々しいお方でしたね」

「はぁ、そうですか……ところで……」

「はい?」

「封印を解いたのが水龍様でしたなら……別に俺はここまで来なくても、封印を解くのは帝国の中でも、良かったんじゃないでしょうか?」

「それは……ですね……なんと申しましょうか……」


レイラ様が困った顔をしてらっしゃる。


「あ、いいです、いいです。なにか、意味があったんですよね。師匠のしごきも意味はない、とおっしゃっていましたが、きっとあれも私が気づかないだけで意味のあることだったのでしょう」

「そう……おっしゃっていただければ……それで、お体やお気分はいかがですか?」

「あ、はい……別に、悪くはないですね」

「であればこちらにお食事をご用意いたしました。食欲がおありになるならお食べ下さい」


俺は取り敢えず腹も減ってることだし用意された粥のような物を口にした。

その後、レイラ様に促されて外に出る。


「それでは、目を閉じ、心穏やかに、額に意識を集中してみて下さい」


俺は言われた通りにする。

すると額が熱くなり、なにか、頭と背中と尻の付け根あたりが熱くなり、ムズムズしてくる。


「はい、おやめ下さい」


言われてハッとし、レイラ様を見る。

彼女は俺の周りをグルグルと周り、観察する。


「……お見事です。ただの人種の方が本当に、こんな……龍に……」


なぜか、レイラ様は感動してらっしゃるが、そのレイラ様がなにやら揺らいで見える、いや何重になってるのか、あれ?


「見え方がおかしい感じがしますか? 今、龍一さんの目は龍眼になっています。落ち着いて、何度か瞬きを繰り返し、そう……元に戻して……」


おお~元に戻った……感じがする。

ん、レイラ様は涙ぐんでいらっしゃる?


「失礼しました。本当にただの、人種の方が龍になれるなんて、私の母も龍の因子を持っていましたが、龍にはなれなかったもので……長年生きてきましたし大抵のことにはもう驚くこともなかったのですが……こんなにも、感動するなんて……」


母って龍河れい、さんのことかな。


「ささ、そのお姿を、ご自分の目で、ご確認下さい」


と俺の手を取り、お堂の奥にある姿見の大きな鏡の前まで連れて来られた。

そこに写っていたのは……


「角……羽……尻尾……これが……俺?」


一つ一つ、鏡の前で確認してみる。

頭に角を生やし、背中に翼を持ち、尻尾が生えた、龍人の例の、真体の姿だった。

う~ん、ついに、て言うか、人間やめちまった感がすごいな。




◇◇◇



人は空を飛ぶようには出来てない。


心がな。


この数日それが良く分かった。

羽根を生やした俺は早速飛ぼうと思ったんだが、心と体が拒否をする。

無理だよ、飛べないよ。怖いよ。

自分の頭の中でこれくらいなら落ちても大丈夫と思える高さまでしか飛べないわけよ。

一メートルくらいかな?

二メートル、三メートルってけっこう高いぜ、ビビっちまうよ。

レイラ様にイケますイケます、イっケ~! なんて囃し立てられても数十メートルもある高さの崖からなんて飛べないよ、ムリムリ。


◇◇◇


まぁ、そんなこんなで龍人としての心構えだの気持ちの持ちようなどを亜神レイラ様に三日ほどレクチャーを受けて帰ることになった。


「ご存じだとは思いますが龍人も不死、というわけでもございません。くれぐれも無茶なことはなさらぬように」

「はい、レイラ様」

「それと龍紋ですがまだ主紋である額の龍紋が開いたばかりです。これから徐々に他の龍紋が開く、かもしれないし開かない、かもしれません。それは貴方次第でしょうが……いえ、これは余計なことでしたね、貴方には三柱の女神が付いてらっしゃるのですから」

「はぁ……あんまり当てにはならないですけどね」

「ふふふ、貴方は愛されてらっしゃいますよ、とても。……お迎えが来たようですね」


そう言うレイラ様の目線を追い、後ろを振り向くと魔女先生が鳥居をくぐって来るところだった。


「魔女せ……」


手を挙げ魔女先生に声をかけようとしたらレイラ様に後ろからぎゅっと力強く、抱きしめられた。


「また、お会いできますよう……」


そう耳元で囁かれながらもレイラ様はどんどん質量が軽くなっていく。

振り返った時には彼女の姿はもうどこにもいなかった。


「かかか、全てすんだようじゃの、二の丸様、では帰るとするかのぅ」

「はい、魔女先生」


魔女先生と一緒に鳥居をくぐり外に出ると俺は鳥居と、そしてその奥に見えるお堂に対し正座して手を付き、頭を下げた。


……師匠、レイラ様。大変お世話になりました。ありがとうございます。

色々とお聞きしたいこともございますが、きっとまたいつかお会いできることと信じています。

では、俺は行きます。


心の中で礼を述べ、立ち上がる。

隣では魔女先生も目を閉じ、礼の姿勢を取っていた。


「じゃぁ、行きましょうか」

「かかか、お別れはすんだかの、では行こうかのぅ、二の丸様よ、かかか」

ついに龍人として真体になった龍一。

これで炎の龍人(仮)の(仮)が取れた状態になりますね。

いや、長かった……。

本当は中継島から二、三話でここまでくるはずだったのがなぜ……


さて、この第94話 冒頭の龍一がお堂で目覚めるシーンは最初、魔女先生がいる状態で話を進めていましたが亜神レイラ様の出番が少なすぎると感じ、ボツにしました。

今回はそのボツにした魔女先生verをおまけでこの後書きに掲載しときます。

ではドゾー


◇◇◇


俺が意識を取り戻したのはお堂の中だった。

見渡すと傍らに魔女先生がいた。


「おお、お目覚めかの、かか」

「魔女先生……俺は……」

「うむ、一週間ほど寝込んでたかのぅ、かかか」

「はぁ、そうですか……」

「それで? 気分は、どうかの?」

「はい、別に、悪くはないですね」

「ならばこちらに食事を用意した。食欲があるなら食べるが良い」


俺は取り敢えず腹も減ってることだし用意された粥のような物を口にした。

その後、魔女先生に促されて外に出る。


「さて二の丸様よ、この後のことはワシに任されておる。どれ、目を閉じ額に意識を集中してみせい」


俺は言われた通りにする。

すると額が熱くなり、なにか、頭と背中と尻の付け根あたりが熱くなり、ムズムズしてくる。


「よし、やめ」


ハッとし、魔女先生を見る。


「ほうほう、なかなか、なるほど、見事じゃぞ、二の丸様よ、かかかか」


なぜか魔女先生の周りが揺らいで見える。なんだこりゃ。


「あ~見え方がおかしいじゃろ? それはな今、二の丸様は龍眼になっておるのじゃ、かかか、ま、そのうち慣れるじゃろが、目は元に戻しておけ、慣れんうちはつらいじゃろ」


俺は目をぱちくりする、何度か瞬きを繰り返してると見え方が元に戻った。


「かかか、うんうん、それでいい。一度お堂に戻り、姿見の鏡を覗いてみよ、それが手っ取り早いじゃろ、かかか」


言われた通りにお堂に戻る。

奥に姿見の大きな鏡がある。そこに写っていたのは……


「これが、俺?」

「どうじゃ、立派なもんじゃろぅ、かかか」


頭に角を生やし、背中に翼を持ち、しっぽが生えた、龍人の例の、真体の姿だった。

う~ん、ついに、て言うか、人間やめちまった感がすごいな。

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