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異世界行ったら龍姫が俺の嫁!?  作者: じぐざぐ
第壱部 俺の生還
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第62話 龍乃七条タマキ

私の名は龍乃七条タマキ、です。



私は龍乃七条公爵家の長子として生まれました。


でも生まれてすぐに異世界人の君、龍之宮龍一様、二の丸様に嫁ぐことが決められていました。


もちろん、転移儀式が失敗、もしくは転移されたのが女性の場合、その取り決めはなくなります。

幼い頃は異世界から来る人は素晴らしい人だ、やがてこの国の龍帝となられるだろう、お前はそんな素晴らしい方の元へいけるのだから誇らしく思いなさい、と言われ育ちました。

周りも、なんてうらやましい、とかこんな幸運なことはございません、など言うので私もその気になり、異世界の方へ嫁ぐことができる私は特別なのだ、と誇らしく感じていました。


当家は竜を育てる一族です。

しかも帝国の竜の、実に九割が当家の牧場から出ています。

故にそれはそれは多くの人間が働いていて、それらを本家である我が家が束ねています。

沢山の竜育者を輩出し、また育ててきて、帝国のみならず、大陸各国へと飛びまわっております。

ウチの出身の竜育者は特に腕の良い者ばかりで、あちらこちらで重宝されている、と聞きます。

私も七条の家の者として、幼い頃から竜育に関わり、牧場で働いてきました。

当家は公爵など名ばかりで、普段は当主はじめ、皆作業着になり、現場で働いています。

私も外に出ればご令嬢などと言われもしますがスカートより作業ズボンを穿いている時間の方が長かったと思います。

親にはいづれ、龍都に嫁ぐのだから、もう少し礼儀作法を、とも言われましたが、私自身、竜が好きなんでしょうね。

竜人たちに交じって泥んこになりながら、一日中、竜達と過ごしたものです。

そんな生活も当家領地の中心である、龍ノ南市にいるうちは許されました。



十代になり、帝都の学校に行くよう言われました。

最初は寮に入るように言われましたが、都会の子が怖くて、南区にある館で生活し、通うことになりました。

学校に行くと私が七條本家の娘だとわかると、皆、興味を持って接してくれました。

牧場で飼っている竜の質問攻めにあいました。

ちょっとビックリしたけど、竜のことが好きな人がこんなにもいるんだ、と思い嬉しくて沢山しゃべったと思います。

夏休みになったら是非、牧場に招待して欲しい、とか、飛竜の上手な育て方を教えて欲しいとか、とにかく毎日色んな人が話かけてきてくれて、舞い上がってたのを覚えています。

私にはその頃一つ悩みがありました。

どんどん胸が大きくなってきたことです。

特に何もしてないんですが、肩も凝りますし、困っていました。

帝都の学校に行ってから一年くらいしたころでしょうか、私のことを良く思わない方々が、いらっしゃいました。

その方々はなんとなく、最初から私のことを良く思わなかったのでしょう、最初は軽く無視される程度でしたが、段々陰口を言われるようになりました。

田舎者、だとか飼料臭いとか、あの胸で男の気を引いてるとか、もっとひどいことも言われてましたね。

そんなこと気にせず、変わらず仲良くしてくださる方もいらっしゃたのですが、一番応えたのが、なんであんなヤツがお城に嫁げるのよ、でした。

異世界の人に嫁ぐことは一般の人には極秘にされてましたが、私がお城に嫁ぐことはなんとなく、学校で噂になっていたようです。

……私は言ってないんですけどね。

私は段々落ち込むようになりました。


 別に好きでお城に嫁ぐわけじゃない

 お家が決めたことだ

 顔も名前も知らない人になんで私がお嫁に行かなくちゃいけないの?

 胸も好きで大きくなったわけじゃない。

 もういやだ、龍之南市に帰りたい。

 牧場で一日中、竜と過ごしたい。


そんなことばかり、考えて過ごすようになりました。

そんなある日のことです。

一つ学年が下の女性が私を訪ねて教室にいらしゃいました。

それが第一皇女レイラ様です。

レイラ様は同じ学校に私がいることが、同じ方に嫁ぐ女性がいることをお知りになり、どうしてもお会いしたいと私のとこへいらしたのです。


私達、お仲間ですね、是非お友達になって下さい、と私の手を握り、おっしゃってくださったのです。


あの方とお話して、私はすっかり元気になりました。

私達はその後、学校の中で、ですが、時間さえ合えば語り合いました。


 異世界から来られる方はどのような方なのでしょう?

 素敵な方だといいですね。

 竜のことを怖がらない方だといいですね。

 異世界とはどのようなとこなのでしょう?


あの方はいつもキラキラと目を輝かせて、転移される方をあれこれ想像してらっしゃいました。

私はだんだんこんな素敵なお方が待ち焦がれているのだから、転移されてこられるお方も、本当に素敵なお方に違いない、レイラ様の想い人と私もご一緒になれるんだ、と思うと本当に幸せな気分になりました。

そんな風に過ごしていたら私を快く思ってなかった方々も興味がなくなったのでしょう、私に無関心になって行ったと思います。

そして私もレイラ様のように、転移された方に私の全てを捧げよう、そしてレイラ様とそのお方をお支えしよう、と心に誓ったのです。

今晩、こうして二の丸様と結ばれて、私とレイラ様は本当の姉妹になることができました。

あれだけ邪魔だと思っていた、この大きな胸もこんなにも二の丸様に喜ばれて私は幸せです! 

レイラ様!!



◇◇◇



布団の中で一戦交えた後、俺の腕枕でそんなことを、とうとうとタマキは語った。


お前、もうレイラの側室になれよ、と俺は心の中で思った。

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