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異世界行ったら龍姫が俺の嫁!?  作者: じぐざぐ
第壱部 俺と魔大陸
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第52話 山荘、再び


「バカね、兄さま、龍紋なんて、五歳児でも出せるのよ」


裸のレイリが俺の頭を抱きかかえて右手の一指し指で額をなぞってる。


……そうか、俺には才能はないのかな? まぁ元はただの人間だし。


「いいんですよ、あなたが龍の因子を持ってるだけでも。あなたとこうしている時間が少しでも長く続くのであれば……」


これも裸のレイラが俺の頬をやさしく撫でる。。


……ああ、お前とこうしてる時間がいつまでも続くといいな……


「龍一は龍にならなくてもいいのよ。龍一の脅威は全て私が掃うわ!」


カナエが鍛え上げた肉体を自慢するように見せびらかす。


……俺はいつまでたってもお前にはかないそうにないよ……。


「龍紋はですねぇ、体の内の龍がですねぇ、自分に応えてくれますよぅ。ちゃんと異世界の君の内にも龍がいらっしゃいますよぅ、仲良くするんですよ」


……マリー、なに言ってるかわかんねぇよ。俺の内に龍がいるのかなんて……。


「龍ちゃんは焦らなくていいのよ。龍の因子を受けたばかりなのでしょう? ま、五年はかけて、ゆっくりやればいいのよ」


カナンの身体は本当に柔らかいな。腕枕をして、いつまでもこうして……。


「龍紋を開くのはさ、龍人なら……まぁゆっくりやろうよ」


……雷龍らしいな……


「主さま、主さまはいずれ、すごい、龍人を超える龍人になりんす」


……水龍がそう言うと、本当にそうなりそうだ……。



◇◇◇



シャルルは山荘の地下室にいた。

彼女の寝室は二階にはない。

二階の寝室はダミーで、使用人たちも知らない、書斎から地下へ行く、秘密の階段がある。

龍帝国の血液事業所で語ったようにシャルルは地下を基本的に寝室とする。

この山荘では特に用心して、もし使用人どもが裏切った時用に、二階にダミーの寝室を用意しておいた。

今回はそれが功を奏した。


麓の廃村はシャルルの出身の村である。

日が暮れ、棺から起きだし、龍一たちが逃げたとわかるとすぐに眷属の蝙蝠に指令を伝え、村に飛ばした。

運よく、龍一たちは廃村にいることがわかり、すぐに向かった。

ちょうどヴァンパイア達が家を囲んでいて様子を見てるとこだった。

痺れをきらした一人が、唯一ヴァンパイアじゃない使用人に火を付けさせてた。

そうしたら慌てたのか、サキとかいう女中が龍に変身し、仲間や辺りを焼いていく。


これはチャンスだ。


以前、龍一は龍帝国の亜人街でも襲われていて、警護の者が龍になり、抱えられたとこを襲われたという。

龍は攻撃に特化してて、余程の達人か複数じゃないと一人の人間を守るのはあのデカイ図体だと大変だ。


スキをついて奪えばよい。


そして夢中でヴァンパイアを焼いてるサキの死角よりまんまと龍一の奪取に成功した。

ここまで連れてくるのに、ずいぶん抵抗されたが、ヴァンパイアの魅了(チャーム)で黙らせた。


今、龍一は協力な麻薬を大量に摂取させられ、意識が朦朧としているところだ。

これも常人なら廃人になる量だが、しょうがない。

後から追いかけてくるであろう、龍の女中と決戦が控えている。

少し自分の寝室でぐったりしていてもらうことにする。


何百年生きようが、真祖だろうが、ヴァンパイアが龍に勝てる見込みはない。

だが、その数百年を龍帝国で過ごして、龍に対して有効なアイテムをいくつか手に入れた。

しかし、そのどれもが一発で龍を仕留める、と言う代物でもない。


「上手にやらねばならぬ……」


下手を打つと自分が消滅してしまうだろう。

何百年も我慢してやってきたことが無駄になってしまう。


「くっ、これも!」


シャルルは横になって、あ~、とかう~、と唸っている龍一を睨む。


「お主が逃げ出すからじゃ!」


とピンヒールで蹴り上げる。


「お主がっ! おまえがっ! こんなことさえっ!」


今回の脱出劇で被った被害のうさを晴らすように、寝転がったままの龍一を連続で蹴り上げる。

実際、この脱出騒動で使用人は全滅。家もところどころ破壊され、金庫は破壊され、中身空っぽで転がっていた。ムカつくどころの話ではない。

彼女は夢中で龍一を蹴り飛ばす。


「ふぅ、ふぅ……龍の女中が来る前に、一吸いしとくかのぅ~……ふふふ」


無抵抗の龍一に暴力を奮い、興奮したシャルルはさらなる興奮を求める。


「のう……龍一ぃ、お主も、吸われるのは、好きじゃろう……」


シャルルは身に着けているものを全て脱ぎ捨て、龍一に近づく。

龍一はうう~~、と唸っている。

その龍一に覆い被さりその首筋にいざかぶりつこうとした時だ。


龍一の目が真っ赤に染まった。

シャルルは一瞬でそれが龍眼であることを悟る。


「な、お主! やはり龍の因子をっ!」


龍一の額に龍紋が光り、体が少し膨んだ。

驚愕してるシャルルは跳ね除けられるように片手で吹き飛ばされた。


「うっうううっ……」


龍一の額からは角が生え、背中からは龍の翼も生えてきていた。

壁にめりこみ、血だらけにになって、這い出たシャルルは狂喜する。


「はっ、ほぉ~~、すごい! すごいぞ! 龍一! 初めて会った時は、確かにただの人間じゃったのに! 本当に龍の因子をっ!」


言い終わらぬ内にシャルルは床に打ち付けられていた。

背中に馬乗りになられて右腕を引きちぎられた。


「ぎゃあああああ! くっ!」


瞬間、シャルルの身体は、小さな複数の蝙蝠に変化し、龍一の下から離れる。

そして他の場所に蝙蝠が集まり、シャルルの姿へと変わる。


「ふぅ~、この龍は調教がなっとらんようじゃの? どれ……」


とシャルルが言い終わらないうちに龍一が左手を突き出す。

すると青白い光が飛び、シャルルを貫く。


「なっ!?」


雷に撃たれたようにシャルルが吹っ飛び、一瞬で黒焦げになる。が、じょじょに復活する。


「お、お主、それは……その異能は……!?」


とシャルルが言う間に、龍一が今度は右手を突き出していた。

その右手が少し光ったかと思ったら地下室は天井まで水で満たされていた。


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