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異世界行ったら龍姫が俺の嫁!?  作者: じぐざぐ
第弐部 海へ
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第103話 海と陸の狭間で

俺は前後に銛を持った魚人(仮)に挟まれて長い廊下をぶっきらぼう美女の後をついて行く。


「え~と、ここはどこで、あなたはどなたでしょうか?」


とりあえず言葉は通じそうなので聞いてみる。


「なんだ、お前、私のことを知らんのか? 人間とはなんと物を知らぬものだ」

「ギョギョギョ、こちらは乙姫様であらせられるギョギョ」


乙姫様ねぇ~


「じゃあ、ここは竜宮城ってとこか……」


ポツリと思わずつぶやいたが聞こえたのだろう、乙姫が返事をした。


「それくらいは知っておるようだな。ふん! ま、知ってて当然だがな!」


偉そうな人だなぁ~。


「それで、なんで俺はここに連れてこられたんだ?」

「ギョギョそれは今にわかるギョギョ」


それは教えてくれないらしい。

その後は何を聞いても返事はなかった。

そしてようやく長い長い廊下の終点らしい扉まで着いた。


「ギョギョ達、お前らはここで待て」

「ギョギョ!」


乙姫が魚人(仮)に命じる。

ほほぉ~、こいつら、ギョギョって言うのか。

名称がわかっただけでも収穫だな。

わかったところでどうということはないが……。


そしてギギギ~~~とその大きな鉄の扉が開かれる。

大きすぎだろ、巨人でも通るのかよ、というくらいのでかさだ。

そう言えば廊下もサイズがでかかったな。

入った部屋も広大な空間だった。

いや、部屋と呼んでいいのか、行ったことはないが昔ネットで見た埼玉だかにある雨水を貯める広大な地下施設。

あんな感じなんだろうか。天井も高すぎて、なんか、こう不安になっちゃう広さだ。

そんな場所を乙姫は中で待機していたギョギョ達とスタスタ進んでいく。

さっきのギョギョ達よりも精悍で速そうだ。

泳ぎが。

とんがってるしな。


さて、その広大な空間の奥に大きなカーテンで仕切られた場所が見える。

カーテンの手前、左右には、ちょっと大きめのサメっぽいギョギョ達が銛を持って立っている。

ははぁん、あそこがゴールだな、となんとなく推測する。


カーテンの前で乙姫がカーテンに向かって声をかける


「お母さま! 人間を連れて来ました!」

「ご苦労であった、開けよ」


中から声がしてサメギョギョたちがカーテンを開ける。

すると中からピカーですよ。


「うわっ眩しい!!」


思わず腕でガードして目を閉じる。

とても目を開けていられない眩しさだ。


「うむ、眩しいか、では下げよう」


光ってる声の主が光量を調節してくれたらしい。

目を閉じてても周りが暗くなるのがわかる。

恐る恐る目を開け、その声の主を見る。

そこにいたのは龍だった。

おそらく龍神だろう。

シルエットは……龍だ。

日本の昔話とかに出てくるあの龍だ。

クロの時ははどちらかと言うとドラゴン的な見た目だったから、こちらはまぁ堂々とした龍神様、だな。

堂々というか”龍神様”としてしっくりくる感じだ。


「ふむ、私を見ても驚かぬか、なかなか肝の据わった人間よ」

「ギョギョ! 龍神様の御前であるギョギョ! ひざまづけギョギョ!」


サメギョギョがこちらに銛を向ける。


「よいよい、人間、そのままで良いぞ」

「はぁ」

「では皆下がれ、私はこの者と二人きりで話がある」

「お母さま、私はいいのでしょう?」


乙姫が龍神に尋ねるが龍神は黙って首を横に振る。

仕方なく、という態度で一度俺をキッと睨んで乙姫とギョギョ達は退室して行った。


「さて、人間、お前が龍之宮龍一、だな」

「そうです。あなたは?」

「私は龍神、海龍である」


おおっと~、これはこれは大物が登場してきたな。


「さて、ここでは少し味気ないな、目を閉じよ」


言われるままにする。

もう良い、とすぐ言われ、目を開けると、全然違う場所にいた。

俺は波打ち際に立っていて……なんか小さい小島にいる。

空がピンク? 桃色でなにやらアチコチにオーロラ的なものがキラキラしてて、透き通った深海魚的なものが泳いでる。

小島の中心にテーブルがあり、ちょっと透き通った女性が手招きしている。


「ここは……? そしてあなたは?」

「私は海龍だ。あのままでは話ずらかろうと思ってな。テーブルとお茶とお茶菓子も用意した。腰掛けて食すが良い」


言われて大人しく腰掛けると、なにやらピチピチしたピンクのボディースーツを着た娘達が横に来て座った俺の前にお茶やらお菓子やらを並べてくれる。

良く見ると頭にかぶった、大きな目玉の付いたピンクの帽子から提灯あんこうのアレみたいのが出ていてピカピカ光っている。


「ここはな、海と陸の狭間にある所、あまり深く考えるな。現実でもあり現実ではないような、そんな場所だ」

「はぁ、そうですか……深海魚? が飛んで? 空を泳いでますね」

「そういうところだ」


そいうところだ、と断言されたらそういうところなんだな、と思うしかないな。

そして海龍様は俺の前のイスに腰掛けるとまっすぐ俺の目を見て話しかける。


「さて、龍之宮龍一、お前は今、三柱の龍神を従えてるな、すなわち雷龍、水龍、そして黒龍」

「イヤイヤ全然従わないですよ、てか俺が龍神様を従えるなんて、恐れ多いことです。とんでもない」

「従えてないと?」

「お付き合い……は、ございます」

「……三柱と子を作ったな」


え? ナニコレ尋問? 俺裁かれてしまうんですかね? 何罪? 龍神と子を作った罪?


「ふぅ、そう身構えるな、ただの事実確認だ」

「……子供は、います。それぞれに」

「なんと、のぅ~……」

「海龍様、が私を船からここに、連れ出されたんです、よね? 同じ船に子供達も乗船してましたよ?」

「ふむ、そうなのか……子は全員か?」

「そうですね、龍神様との子は皆乗船してます」


それ聞いた海龍様はそばにいたあんこう娘の一人に何事か囁いて、あんこう娘は何処かへパタパタ走っていった。


「あの、うちの子たちに危害は……」

「ん? ああ、安心しろ、害を加えるつもりはない」

「そうですか、良かった……」

「ふふ、子供らが大事なんだな」

「ええ、そりゃ……そう言えば先ほど、乙姫様、でしたか、彼女は海龍様の娘、さんなんですか?」

「そうだ」

「と、言うことは……誰かと……その……」


異世界人と、子作りをした、ということか!?

じゃあ乙姫は龍人、なのか!?

新たな第三の、いや、え~と……第五の龍人現る、のか!?


「ふむ、興奮してるところ、すまんがあの者はお主が思っているような者ではない。あれはな、確かに私の娘だ。私が生んだ」

「では、やはり……」

「待て待て、そう結論を急ぐな、良く聞け、あの者は誰かと契りを交わして出来た、というものではない。私が単体で産んだのだ」

「はぁ? ……」

「良いか? 私はな一万年ごとに消滅し、生まれ変わる。この身もじき消滅する。そして次の海龍があの者になるのだ」

「はぁ~……なるほど?」

「そして私はな、一つではない。この海に私の分体が何体かいて、……分け御霊、というやつだな。意識を共有している。まぁ期間は違うが、それぞれ、消滅し、また生まれ変わる。」

「はぁ~すごい、ですね」

「私が消滅するとアレが私になる。そうして長い事、私はこの海を管理しているのだ」


なるほど、壮大すぎて訳が分からん。


こうして俺と海龍様の会話は続く。

いや会話というより一方的に説明を受けてるだけ、だけどな。

長くなりそうだな~手短にお願いできませんかね、とか言い出せる雰囲気じゃないことだけは、わかるぞ!

ついに海龍様が登場です。

作者的にやっとここまできたかぁ~という思いです。

竜宮城やら乙姫様やらで異世界的なワードが皆無ですがしばしお付き合い頂ければ、と思いますギョギョ。

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