リスターコンボ01(ゼロワン)
スターライトセインツソード(SRSソード)のない、コスモシールド(KMシールド)のない、リスターは、まるでスタメンの抜けたプロ野球チームの様であった。
それでも今は無い物ねだりしても仕方無い。名刀サマムネで乗り切るしかない。それ以外に生きる道はない。まさか50式マシンガンや54式レーザーガンと言った下級兵士の使う武器だけで、DAS-4(四天王)にとどめをさせるという甘い考えがリスターにある筈もない。
一度はギャートルを撃退し、ブラックキャット総帥と戦って敗北した経験のあるリスターである。その辺に抜かりは無い。
ラナドランソードを使うディザードは確かに強敵である。しかしながら、ディザードを倒せないと感じた事は、ディザードルームに入ってからというもの一度たりとも思った事も無い。その自信は、ブラックキャットに敗れてから、ゼロから積み直して、新たに磨き上げたという、新リスターとしての、確かな強さへの自信があった。
逆を言うなれば、こんなところで破れ去ってしまう様では、自分の磨き上げた実力もその程度のモノでしか無かったという事である。
リスターはサマムネに集中力を集めた。ディザードには悪いが、動きが止まっているように見える。ディザードのウィークポイントは、右側だ‼何故そんな事が分かるかって?答えは簡単だ。ディザードは左利きで、ラナドランソードを左手で持っているからである。
ラナドランソードのような大剣は、片手では持てない。人間に限らず物を持っている方に集中力が傾くのは、生物の特性である。リスターの狙いはディザードの右半身に集中される。
使う技は竜童から教わった3秘剣技の1つである、リスターコンボ01(ゼロワン)である。大した練習はした事が無かったが、この技は竜童から一発OKをもらった自信のある技である。リスターコンボ01のコールブレイクは、右突き上げである。
リスターにとってはこの日の為に、昇華させて来たとっておきの技の封を切った事になる。という事は技の成功は、絶対に譲れないモノになったという事である。




