DAS VS STRS 大戦争
戦況は決して著しく芳しくなかった。ジャスミンと戦う事になったはいいが、不慣れな2人のコンビネーションは、洗練されたタイガー・ラスクの技量に比べると、遥かに未熟でとても完成度が高いとは言えなかった。
その間にもまだまだアニマル軍団兵はやって来る。その処理は505遊撃隊とグロセリオスが、食い止めた。本質はそこではなく、あくまでリスターとジャスミンの兄姉が対峙しているアニマル軍団長タイガー・ラスクである。
これで3番手、4番手とは思えない強さを見せていて、ジャスミンは一切攻撃が通用していなかった。リスターも、隙を見てサマムネで一太刀加えるが、その一太刀は会心打とはなっていなかった。まさに八方塞がりの状態に陥っていた。
サウィノス中心地にあるブヘルキア城近くのブヘルキア平原の中に作られた4重の塔の中でこの戦いは繰り広げられていたが、その一方で、外のアスグリア銀河の東西南北各エリアを舞台にDAS VS STRSの大戦争が勃発した。
仕掛けたのは、スペースギャングを中心とするDAS義勇軍の一万機の作戦機と、宇宙空母1隻、宇宙戦艦1隻ずつの大艦隊で、この大艦隊の迎撃には、北部方面隊司令官のノーチラガル中将の北部方面隊と、STRS指揮下傭兵部隊10万人が中心となり、迎撃に当たった。
アイザー・ゼルト元帥としては、サウィノス攻略に戦力を割きたかったが、流石にスペースギャングの下請けの挙兵には驚いた。そこにも、危機的な状況にはさせまいとする、アイザー・ゼルト元帥閣下の決意が見て取れる。抑えきれない数ではなかったが、大量の犠牲者が出る覚悟はする必要があった。
最もそこまで来た以上両者共に綺麗に逃げ切るつもりは毛頭無かった。削りあいつつ、泥臭い戦いであっても、それで勝利を得られるならそれで良い。まさに最後の大勝負に出た事を意味する。果たして、勝って天下を取るのは一体どちらの勢力なのであろうか?




