見参アニマル軍団長タイガー・ラスク
別方面からと言っても、行けるのはせいぜいがエリア1の深部であり、結局別方面から行っても合流はする。
グロセリオスとリスター達第505遊撃隊が合流したのは、それから半日後の事であった。予想以上に強く粘る強さを見せる、エリア1のアニマル軍団兵にリスターもジャスミンも苦戦を強いられていたのであった。
「ジャス姉?いつからここに?」
リスターは驚いていたが、ジャスミンはそうでもない様子だった。
「リスター少佐!貴官の元に入り行動を共にする様アイザー・ゼルト元帥閣下より命を受けております。」
「俺が少佐?随分羽振りが良いと思ったが、グロセリオスなんて特殊部隊を俺に押し付けるとは、アイザー・ゼルト元帥閣下も人がわりぃぜ。」
リスターはいつの間にか少尉から少佐にジャンプアップしていた。グロセリオス等聞いた事もないが、アイザー・ゼルト元帥閣下のやりそうな事だと直ぐに理解した。
エリア1の雑魚は片付けたが、ボスのタイガー・ラスクは一向に出てこない。すると、グロセリオスの隊員1人が、地下につながる階段を発見。そこを降りる事にした。
するとそこには、たった今まで対峙していたアニマル軍団兵がうじゃうじゃいた。かなり絶望的になってしまったが、グロセリオスの実力をその目で見るまたとないチャンスとなった。
グロセリオスの投入は、アイザー・ゼルト元帥閣下のもうこれ以上援軍は送れないという事の意思表示だった。グロセリオスとは、普段ならアイザー・ゼルト元帥閣下の周辺を護衛する部隊である。これ以上ない援軍だったがリスターはよく分かっていなかった。
一騎当千のその実力は本物だった。力自慢のアニマル軍団兵になにもさせない。ジャスミン曰く普段の任務が退屈なだけに、想像以上に暴れ発散しているから、少し見守ってやれ。との事だった。
グロセリオスの1人の実力が、恐らく方面隊の一個中隊位の実力を持っていたであろうグロセリオス隊に倒せない敵などいないのではないか?そう思われていたが、ついにエリア1のエリアボスアニマル軍団長タイガー・ラスクが、姿を表した。
タイガー・ラスクの登場となれぱ、リスターも名刀サマムネを振るわざるを得ない。アレだけ雑魚を手玉にとっていたグロセリオスも、DAS-4の一角を担う男には敵わなかった。
というより、リスターが戦闘をやめさせた。
「無用な殺戮はこちらとら望んどらん。」
「ほう?お前がリスターか?ブラックキャット総統から聞いた人間より随分若いな?見たところ御主がこの部隊の長か?」
「そうだ。詮索は無用。抜け。」
「ふん。懲りねぇな。ブラックキャット総統にコテンパンにボコられても、まだ懲りねえのか?言っとくけど俺も総統に負けず劣らず強いぞ。」
「修行の成果見したるわ‼」
こうしてリスターVSタイガー・ラスクの決闘が始まった。




