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収監 ダストボックス

 「ジャス姉、このペースだとどうやら1日半位で、アールゴニタに到着出来そうだよ!」

 リスターはジャスミンにアールゴニタへの到着予定を伝えた。だが、残念ながら彼の予想通りにはならなかった。

 何故ならDASドラゴン軍団から依頼を受けたスペースギャング、ブラッディ・ホールズの50名約3隻のD級宇宙艦が、リスターとジャスミンの前に立ちはだかったからである。

 「ジャス姉、最悪の事態だよ。」

 「どうゆう事?ちゃんと説明して‼」

 「DASに見つかった。でも、本隊じゃなくて、下部組織のスペースギャングだよ。とは言え、追い払う兵器も、逃げる速力もない。」

 「それじゃあ黙って投降するしかないじゃない。」

 「なるようにしかならないよ。」

 案の定リスター達は、DASに逆らおうとする者達が収容されている、通称"ダストボックス"に連行された。

 アールゴニタに向かうはずが、イーストエリアの最果ての地に飛ばされた事をリスターが知る頃には、もう脱走や反撃をする事を諦めていた。

 ダストボックス内は一人一人個室が用意され、洗面、トイレ、ユニットバスが完備された部屋を与えられたが、どうあがいても、この密室から脱走するのは、単独では難しいだろう。

 隣の部屋にも収容されている人間が居るようだが、顔はおろか声すら分からない。ジャスミンは女性専用の刑務所に収監されたようだが、詳しくは分からない。ここでの生活が長期化する事を覚悟したある日の事だった。

 ここには練習宇宙空母パラリアスに乗っていた同級生のほとんどが収容されている事を知った。収監されている人間が運動不足にならぬよう、毎日5分だけ体操をする時間があり、その時だけは部屋から出られる。

 そこで、たまたま同じフロアに知った顔の人間がいる事を知ったのがきっかけであった。でも、たぶん向こうは俺の事は知らないだろう。

 後にこの体操の時間が、リスターとジャスミンの運命を大きく変えるきっかけになるのだが、それはまだ先の話だった。それよりもまず、自分達の置かれた状況を冷静に判断した方が良さそうだ。冷静さを欠くとロクな事がない。

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