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果ての果ての銀河を又にかけ宇宙海賊DASを取り締まる正義のSTRS 指揮下幼年学校2年1組リスター少年達の戦記  作者: 佐久間五十六


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考えても分からない武芸の極み

 一方、STRSのリスター捜索部隊もウエストエリアに狙いを定めてはいた。しかし、惑星"ドゥリコフ"にいる事までは特定出来ていなかった。リスターは、1秒でも早く"ドゥリコフ"を脱出する為、少々荒っぽい作戦に打って出る事にした。

 ワーピングされて来た身だから、当然お金の手持ちなど、たかが知れている。という事は、C級宇宙駆逐艦以上の大艦を購入するという選択肢は選べない。するとリスターに残された選択肢は、強奪あるいは、ハイジャックといういずれの選択肢も非合法の手法をとらざるを得ない。

 今は非常時だから何をしても許されるという訳ではなかったが、今のリスターにとって、C級宇宙駆逐艦以上の大艦を手に入れれば、魚が水を得たも同じ事である。

 リスターはまず、F級宇宙ポッドをかっぱらい、C級宇宙駆逐艦以上の大艦がありそうな所を探す事にした。ワーピングされた時に持っていた54式レーザーガンが、リスターを違法者にするのを手助けしていたが、決して良い子は真似をしてはならない。"ドゥリコフ"は、惑星の大きさは大した事はないのだが、町並みが発展していたため、以外と時間がかかった。

 リスターはまず現状のSTRSとDASがどのような状況になっているのかが、一刻も早く知りたかった。自分不在でSTRSが厳しい状況になっている事を予想するのは、簡単だ。しかし今は、多少劣性になっても、一度痛い目を見たリスターにとってはゆっくり修行してパワーアップした状態で戦線に復帰したかった。

 だが、それをするにしてもそう言う余裕が多少でもSTRSにあればの話である。武器の力に頼りすぎた前回の戦い。それでは駄目だと分かったリスターには、武芸の師匠が、必要だったが広いアスグリア銀河にはいたとしても、探している時間はない。自己流でブラックキャットに勝てる鍛練をするしかなかった。現状の自分の実力に胡座をかく事なく、と考えていたうちに自動運転にしていたポッドがターゲットを見つけた。

 リスターはようやく念願のB級宇宙駆逐艦を見つけた。惑星間移動も可能な規模の艦である。

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