DASコール
指揮官不在のアミノルド率いるエイトフリケーツは、アリスガに帰還した。ゴードス他作戦を見守っていた幹部達は、リスター行方不明の報に肩を落とした。
それでも、ジャスミンやミシェリーが帰ってこれた事には喜んでいた。何の情報もないが、気長にリスターを探すしかない。そして必ず生きているであろう彼がまた、STRSの希望の星である事に変わりはない。生還を強く願った。
その頃…。DAS首領ブラックキャットは、緊急かつ即座にDASコールを発動。アスグリア銀河全土に散らばっていたDAS-4(四天王)をサウィノスに集結させていた。
「これは何ですか?閣下。」
「あのリスターとか言うSTRSの少年が持ってた武具だにゃ。何となく目障りだから破壊しようと思ったのだが、中々頑丈でな盾は4分割にしかできず、剣は封印したんだにゃ。」
「御言葉ですが閣下、これを我等に持っていろと?」
「そう言う事なら仕方ない。邪魔だが、閣下は最も信頼のおける我等四天王に託されたいのだよ。」
「そう言う事だにゃ。」
「所でギャートルの馬鹿は何処に行ったのでしょうか?DASコールがかかっても来ないとは?理由いかんでは厳罰を与えなければなりませぬ。」
「あいつならそのリスターという少年に気絶られちまってにゃ。今手当てを受けている所だにゃ。」
「色々な意味で恥さらしですな。」
「いやいや、そうとも言えないぞ。少なくとも、あのリスターという少年はスペースギャングどもで手に負える輩ではない事は確かだ。」
「要件はそれだけにゃ。引き続き警戒してくれにゃ。」
「ラジャー!!!」
こうしてSRSソードはブラックキャットの膝元に封印され、KMシールドは4分割されDAS-4の手に渡った。数年ぶりのDASコール(緊急召集)だったが、どうやらブラックキャットは、リスターがDASにとって大きな脅威になる事を感じていたらしい。
そのリスターは何処に行ったのか?ブラックキャットは、転送先を見てニヤニヤしていた。だが、ブラックキャットのミスは、リスターの息の根を止めなかった事にある。リスターという少年は、いつしか立派な成年になり、今度こそブラックキャットを討ちに来るだろう。




