Give up game over bye-bye
援軍はリスターの指示で、一切必要ないというモノであった。それだけではなく、もし仮に自分がブラックキャットにやられても、自分の収容は諦めて、アリスガに戻って欲しい事を副官に伝えた。
いずれにせよ、この戦いは見届けて欲しいという事であった。だが、誰が見てもリスターの敗北は必至だった。ミーアズツインテールは、確実にリスターの急所を狙える状態にあったし、何よりも、リスターは体力がほとんどなく、気力だけで戦っているような有り様であった。
そうなってしまった事は仕方なく、運が悪かったという事である。ギャートルをのせただけでも、金星ものだったのに、この気まぐれなDAS最大最強のボスにはタイミング悪くお手上げだった。
「何故殺さない?一思いに殺せ!くそっ!?」
「あのね。少年よ。殺すのなんて雑作もない事なの。ねぇ?分かる?大学生に1+1=2って問題を解かせる様なものなの。だからちょっとずついたぶる間に、面白い事が起きないかあるのか探ってるの?OK?」
「OKじゃねぇ!」
リスターは何とかブラックキャットに一撃を叩き込もうとするも、このふざけた敵総大将の首は今のリスターにとっては遠すぎた。果ての果ての銀河からエリア外の宇宙位実力差があった。
リスターはいくつかの作戦に従事して、成功を納めて少尉まで昇進していたが、正規兵士として訓練を受けた事もなければ、与えられたSRSソードやKMシールドを満点に使いこなす様な格闘技術が、リスターに授けられた経験もない。とにかく、天武の才でこなしていたが、やはりその経験の無さがブラックキャットの様な大物の前では、露になってくるのであった。
リスターは最後の一瞬まで気を抜く事は無かったものの、もう限界をとうの昔に越えていて、give up gameover bye-bye という感じだった。




