有効打の先に待つ未来
「よし!ここを抜ければ旗艦アミノルドがある広場まであと少しだ!ん…??どうした?!」
リスターは、先導者の隊員が急に足を止めたので、物凄い嫌悪感を抱いた。
「みんな、下がってろ。貴様だな?DAS首領ブラックキャット!!」
「その通りだ若造。ギャートルが気絶られたと聞いてな。本当かどうか見に来たんだ。ギャートルを気絶たのはお前か、若造?」
「ああ、そうだ。」
「こんなガキに毛が生えたような奴にやられたのか?だとしたら、DASは総改編しなくちゃならねぇな。」
「見た目で判断すると痛い目みるぜ。」
「そんなに死に急ぎたいなら、かかって来い。その思い上がりが、世間知らずだという事を分からせてやろう。」
するとブラックキャットは、長い長い双剣を両手に構えて戦闘体制をとった。
「こ、これが噂の"ミーアズツインテール"…か?」
「いかにも。私が双剣使いだという事は知られていた様だな。」
ミーアキャットのようなしなやかな尾の様な動きをする事から、ついた名前には似つかない程のとてつもない破壊力を持っている。リスターがブラックキャットについて知っているのは、このくらいの事である。まさかこんなに早くブラックキャットに出逢うとは思わなかった。
ギャートルとの戦で致命傷は負わないにしても、著しく体力の消耗をしていたリスターは、本当に最悪のタイミングで、最も避けなければならないであろう相手に出逢ってしまったのだ。
だが、リスターは冷静だった。まず10人の突入部隊隊員を旗艦アミノルドに戻した。このアクションには、ブラックキャットは反応せず。
どうやら、目的はリスターただ一人。他のキャストはステージにあげるつもりは無いらしい。
勝てる戦ではなかったが、リスターはギャートル戦のような戦術をとることしか考えていなかった。とにかくやっつけるのではなく、気絶る。
しかし、ブラックキャットは将来大きな脅威となるかもしれない。この若造をこの場でひねるのは容易い事だ。再起不能にする為の有効打をリスターに打ち込もうと画策していた。




