100ルクスリフレクション
流石に敵も馬鹿じゃない。サウィノス周辺には、尋常ではない数の敵機がいる事が、策敵機からの情報で分かった。
リスターはどのルートで飛行すればGL制御装置に早くかつ無事に行けるかという計算を、策敵機から持ち帰られたデータを基にしていた。
1時間以上思考したが、結局ベターなルートはあったが、ベストなルートは実際に飛行してみなければ分からない。という結論に達していた。
「皆、ここまで来たらベストを尽くすしかない。殺ってやろう!」
頑張ろうというフレーズをリスターはあえて使わなかった。それは、頑張ってもどうしようもない事もあるという事を、リスター自身がよく分かっていたからである。
リスター機とミシェリー機ら3機の支援機は、いよいよ最善と思われるルートを飛行し、サウィノスに向かった。途中敵機にかまわれる事もあったが、無視して目標地点に向かう事を徹底させた。
「リスター!あれじゃない?」
15分ほどGL突破艦隊旗艦アミノルド及びフロスビンから離れて飛行していた地点だろうか。遂にミシェリーがGL制御装置らしき浮遊物を発見した。
「よーし。行くぜ!100ルクスリフレクション」
1000ルクス砲の100分の1程度の威力だったが、障害物を除去するには、充分な威力であった。
作戦通りGL制御装置は見事に破壊された。ミシェリーら3機の支援機は、すぐにGLが消滅したかを確認した。その3分後GL消滅の報が旗艦アミノルド及びフロスビンに伝えられた。まずは第一目標を破壊した。
だが、難しいのはここからだ。旗艦アミノルド及びフロスビンへの帰還は敵主力戦艦が来る事も想定された。その心配をよそになんとか4機のGL突破部隊は、帰還を果たす。
ここまでは、上手く行きすぎのかんも否めないものの、問題はここからである。ようやくスタートラインに立ったと言わざるを得ない。
GL制御装置をなんとか破壊した事を受けて、リスター機ら2機は、それぞれ事前に割り振りしておいた部隊を、ルモソファ・ディールンドに向かう様に指示した。




