冗談キツいぜ地上戦
「リスター!お前どうしてここに?合流地点はサウロスターだっただろう?」
そうゴードスが言うと、リスターはこう答えた。
「ゴードスさんが苦戦するのは目に見えてましたから。こっちの救出作戦は滞りなく順調に行ったので、ちょっと寄り道です。」
「生意気な野郎だぜ。ふん。」
「そうだ、リスター!寄り道ついでにお使いを頼まれてくれないか?」
「良いですよ。俺の出来る事ならなんなりと。」
ゴードスはリスターに、旗艦テリーグルドフの1000ルクス砲が使える範囲内に敵艦隊旗艦リーディアングルをおびき寄せる様に依頼をした。C級宇宙駆逐艦スペースタールにとっては、造作もない任務であった。そもそも、A~Gまであるランクは、宇宙艦の大きさを表す物であって、必ずしも実力と=ではない。むしろ、BC級の宇宙駆逐艦は、小回りも利いて機動性がある。どの性能をとっても、宇宙空母の艦載作戦機より、一層実力は上だという事は、STRS兵士や敵方のDASの兵士の間では、常識であった。
リスターには、敵艦隊旗艦リーディアングルの特徴を、ゴードスの乗る南部遠征軍旗艦テリーグルドフから送信。と、策敵の必要が出てきたのだが、意外な事にジャスミンと他3名の計4名のSTRS兵士が、志願。仮の指揮官であるリスターはこれを承認。策敵を開始させた。スペースタール搭載のエールトーグロ戦闘機4機が発艦した時にふと感ずいた。もしかするとアリスガ惑星内部にリーディアングルがいるかもしれない。と。
だが、それは憶測でしかない。とは言え、確かにその可能性は充分にあった。
「ジャス姉!聞こえるか?」
「バッチリ聞こえてるわよ。惑星表面部にはリーディアングルはいないわね。」
「やっぱり。ゴードス中佐!リーディアングルはアリスガ惑星内部にいます。手持ちの戦力で地上戦は冗談キツいですが、内部に侵攻しましょう。」
敵もこちらの戦力は分かっているはずだ。それを使われるとまずい事も分かっているはす。ならばアリスガ惑星内部に居てテリーグルドフの1000ルクス砲を使わせないのが最善策と考えたのだろう。
惑星内部に1000ルクス砲を打ち込むような暴挙に出ることはないだろう。案の定リスターの推測は大当たりである事が判明する。




