DAS指揮下宇宙ギャングオラニツォフ艦隊旗艦リーディアングル
勢いよくアリスガに殴り込みを仕掛けたゴードス率いるSTRS南部遠征軍ではあったが、DAS傘下の「オラニツォフ」は猛反撃に出てきた。
旗艦テリーグルドフの1000ルクス砲が、いくら強力でも、それを無力化させる程の数の作戦機を出されては、その迎撃がやっとであり、思うように事が運ばなかった。
ゴードスは、「オラニツォフ」首領の乗船する敵艦隊旗艦リーディアングルの策敵に全力を上げさせた。頭さえとってしまえば、ギャングもただの人と化す。
とは言え、一度取られた場所を奪い返すには、その兵力の3~5倍以上の兵力が必要だとは、よく言ったものだが、ゴードスはもう1~2隻の宇宙戦艦の支援があれば、優勢に持っていけると踏んでいた。
引き続き敵艦隊旗艦リーディアングルの策敵及び、敵作戦機の撃滅に全力を上げていた。だが、DAS傘下の「オラニツォフ」はアリスガ航空基地と作戦空域の往復で、いくら南部遠征軍が優勢を保とうとしても、いたちごっこをしている感覚だった。
「くそ!このままじゃ埒が開かねぇ。」
ゴードスの叫びは、無情にもオラニツォフ作戦機の攻撃でかき消されていく事になってしまう。アリスガ上空ではどうしても、南部遠征軍は踏み込めない。そんな事は百も承知の事で、ゴードスとしても、歯がゆい想いをしていた。いくら攻撃を加えても、アリスガから敵作戦機が蟻のように出てくる。STRSとしても、少しでも攻撃をくらい被弾すれば、直ちに戦闘領域を離脱する様に、敵艦隊旗艦リーディアングルから指令が出ていたのは、確かである。
ゴードス率いるSTRS南部遠征軍としては、敵の迎撃をしないで、freeに動ける作戦機や宇宙駆逐艦を欲していた。とにかくこのままじゃあ、地の利の無いSTRSが不利である。そして、ゴードスは司令官として判断を迫られていた。
今ここで、敵艦隊旗艦リーディアングルを逃がしてしまうか、テリーグルドフの1000ルクス砲で、全てを無に帰すか。アリスガ攻略の為にはどちらかの判断が必要だと思っていた時だった。無線機にリスターの声が入っているのを、ゴードスは聞き逃さなかった。




