宇宙漂流少女ミシェリー
翌朝リスターが起きると、昨日助けた少女が目を覚ましていた。
「おはよう!目が覚めていたんだね。良かった。あ、お腹すいてない?」
と、リスターが聞くと、その少女はゴードスを指差した。
「ゴードスさん、料理したんですか?」
「俺を誰だと思ってる?簡単な飯くらい作れるわ!」
その少女はクスクス笑いこけていた。
「私の名はミシェリー。助けてくれてありがとう。」
「そうか。でもどうしてあんなところで生き倒れになっていたんだい?」
ミシェリーはここに来た経緯について話をした。
「私は、ノースエリアのゴランディストという所で放牧をして暮らしていました。平和で戦争など無縁の地でした。しかし、数ヵ月前からSTRSとDASの戦闘が激化し、ノースエリアだけでなくアスグリア銀河全体に戦禍が広かったのは、言うまでもありませんよね。ゴランディストの様な田舎街も例外無く巻き込まれました。そこで我々は、比較的安全だと言われていた、サウスエリアに行く様にと、ノースエリアのSTRS兵士に言われました。移動用のC級宇宙駆逐艦に乗り、サウスエリアのローズドアを目指して、ゴランディストを脱出しました。エリア境界線を越えるまでは、DASの宇宙艦が何隻か、追ってきて攻撃を加えて来ましたが、何とかしのいでサウスエリアに入ってからは、敵の攻撃も落ち着きました。そこで油断したのか分かりませんが、DASの宇宙作戦機4機の奇襲攻撃をくらいました。近くにDASの宇宙空母が居たとも知らず、敵の攻撃をモロにくらいました。宇宙空間で撃墜されたそのC級宇宙駆逐艦が、その後どうなったかは分かりませんが、私は脱出用カプセルに運良く乗れて、脱出させられました。その宇宙駆逐艦には、私の家族(父、母、兄たち)も乗って居ましたが、家族の安否は不明です。そんな経緯を辿り着いたのが、このサウロスターでした。」
リスターは経緯を理路整然と語るミシェリーを見てこう思った。嗚呼、この娘もSTRSとDASの争いの犠牲者何だと。今の自分にはどうしてあげればいいか分からないが、リスターは行く宛のないミシェリーを仲間に加えてDASを倒そうと考えた。




