ゴットフライグの必殺剣ゴットスランガー
時間は無情にも流れて行く。アトミックファインバーが、ブラックキャットの体内にあると分かった今となっては、ブラックキャットを倒し奴の体内にある、アトミックファインバーの起動装置を解除せねば、サウィノスの様な小惑星は、ひとたまりもない。
リスターは、ブラックキャットを殺る方法が中々思い浮かばなかった。理由は単純明快である。ギカテラントクルスでは、起爆装置を必ず刺激してしまう。ブラックキャットを殺るだけならギカテラントクルスで良い。その絶妙なコントロールをリスターは、持ち合わせていない。
ここまではグロセリウスや505遊撃隊の世話になりっぱなしで、何とか乗り越えて来たが、この任務だけはリスター一人の力でやり遂げなければならない。
しかし、そんな思案をさせてくれないほど、ブラックキャットの攻撃は壮絶だった。これではらちがあかない。そう思っていた時だった。何かがリスターの耳に入って来た。リスターは、幻聴かとも思ったが、違った。
何やら聞こえてくる声の主はSRSソードの中にいる神童「ゴットフライグ」であった。
「リスターよ、聞こえるな?私はSRSソードの産みの親で、死後はこの剣と同化したゴットフライグという者だ。信じられないかも知れないが、今は神からの贈り物だと思って聞いて欲しい。ゴットスランガーという技の封印を解く。今のお主ならきっと放てる。私の必殺剣だ。清き心さえあれば、不要なものにダメージをあたうることなく、必要な場所にピンポイントでダメージを集積出来る。アトミックファインバーを持ったブラックキャットには、恐らくゴットスランガーしかないと思われる。リスターよ。ゴットスランガーで、STRSの未来を切り開いてくれ。」
そう言うと、SRSソードが光だしリスターの腕に吸い付くようにうなりを上げた。
「ゴットスランガーねぇ…。俺に出来るかなぁー。」




