確保!ホワイトキャット
「ミノワーグ」発見の報を受けたミシェリーは、直ぐに500人規模の臨時戦隊を組み、それと共に一気にホワイトキャットを討つ為、「ミノワーグ」に突入して行った。
実際その知らせはガセネタではなく、ホワイトキャットはそこにいた。ミシェリー達臨時戦隊は戦う気満々だったが、敵方のホワイトキャットが既に戦意喪失。白旗を上げて来た。
要らぬ犠牲が出なかったホワイトキャットの判断に、ミシェリー達は少しだけ彼を尊敬した。「ミノワーグ」にいた約1000人のDAS構成員は、戦闘終結までSTRSの捕虜となった。無論、捕虜は法律に基づいて、適切な処遇を受ける事になる。
これにより、後はもうギャートルとブラックキャットだけになった。ミシェリーはその事をジャスミンに伝えた。これで、リスターが安心して戻って来られる環境が整った訳である。
捕まったホワイトキャットの言葉である。
「兄貴、すまん。俺達もう戦えない。何よりも多くの仲間を失いすぎた。兄貴、許してくれ。ここまでよく戦ったって言ってくれ。ま、どうせ兄貴もやられるんだ。俺達は生きてDASの再興に尽力するよ。」
「DASの再興?あんた、ここでマシンガンの蜂の巣にされたいの?」
「あーあ、御命だけは‼勘弁してくれよ。」
「しかし、アイザー・ゼルトもさすがだな。俺達をここまで追い込むとは。」
「あんたなんか元帥閣下のでばるまでもないわ。」
「アイザー・ゼルトとは、付き合いがなげえからな。30年…。何度剣を交えた事か。」
「あんた元帥閣下と戦った事あるの?」
「俺はDASのNo.2だぞ?やつのゼルトランスなんて見た事ないだろ?」
「ゼルトランス?」
「アイザー・ゼルトは槍の名手なんだ。今はもうジジいになって、腕鈍ったんだろーけど。」
何はともあれ、DAS残存艦隊は事実上消滅した。ホワイトキャット以下、1000人のDAS戦闘員は捕虜として確保してきたが、ジャスミンは念のためミシェリーらSTRS傭兵部隊にサウィノス周辺での待機を命じた。
リスターに何があっても良いようにという対応の様であるものの、実質はサウィノス奪還の為の第一陣駐留軍にしたい事は、目に見えていた。そう言う事に気を使うのも一流の指揮官には必要である。




