精一杯のSTRS 満身創痍のDAS
その頃、STRS残存艦隊はDASの全勢力の制圧を完了していた。ミシェリー少尉の合流が結果としてプラスになった形だ。ミシェリー少尉は制圧後に仲間にこう語った。
「私達は何もしていない。戦いの最終局面で、登場してDAS艦隊に大打撃を与えた、イーグラス中将とウエントハット中将の東西連合艦隊の攻撃のお膳立てをしただけ。それがなければ、SFFに攻撃をされていたわ。後はサウィノスにいるリスター達突入部隊の勝利を祈るだけ…。」
「祈るだけで良いのかミシェリー少尉?」
「ウエントハット中将?」
「リスターの事愛してるんだろ?行ってやれよ。STRS指揮下傭兵部隊の事は心配するな。南北連合艦隊に任せる。だから気にするな。」
「何処でそんな情報を?」
「俺も知っているぞ。」
「サウザイガム中将?」
「傭兵部隊の事は俺達南北連合艦隊に任せろ。」
「ありがとうございます!」
「早く行ってやれよ。」
死者も多く出た。損害も軽微ではない。しかしよく考えて欲しい。果たして、犠牲の1つも無しに、平和を掴みとった国家や勢力があっただろうか?我がアスグリア銀河59000年の歴史においてそんな事は一度もなかった。
この犠牲を無駄にしない為にも、我々は我々の手で新たなる世界を作り出す事が出来なければ、それらの死に報いたとは言えない。と、アイザー・ゼルト元帥閣下は思った。さぁ、あと少しだ。
「リスター…。今行くからね!」
「イーグラス?良かったのか、あんな小娘を一人でサウィノスに送るなんて。」
「ウエントハット、愛の力だ!」
「アイザー・ゼルト元帥閣下も俺達も、リスター少佐にかけてる。それに俺達ゴッド4ではブラックキャットには敵わない。元帥閣下の実力はイーグラス、お前も分かってるだろう?キングは玉座にいてもらわねーとな。」
突入時からしてみれば、半分の勢力になっていた。ミシェリーは傭兵部隊の投入を断固拒否した。数の問題ではなく、リスターのクォリティの問題であると思ったからだ。ミシェリーのような中堅士官や、将官クラスは全てリスターにかけている。情けない話だが、リスターは今やSTRSのエースだ。ブラックキャットという悪の枢軸の芽を根絶やしにしない限り、またDASとは違う組織で、奴等は歯向かって来る。
それだけは何としても避けるべき事であり、リスターにかかる期待も小さくない。ところで、ホワイトキャットは何処に行ったのだろう?アイザー・ゼルト元帥閣下は全部隊にホワイトキャットの捕縛を命じた。




